でも あの時はそれが全てだったんだ


どんな言葉を綴ったら 

どんな出逢いだったなら


今が 変わっていたのだろう


あの時飲み込んだ 沢山の 思い は

今は どこにあるのだろう



いつの間にか 季節が巡って

君のいない 夏が来る



去年のように 

ベランダに出て 花火でも見ようか



地を震わせて 昇る華



「向かいのマンションが邪魔だね」って 

君が珍しく悪態をついた



半分だけの 大輪の華



「もう半分は来年見よう」 

その約束は 果たせそうに無い





夏になる度に これからもきっと思い出す


君と僕の ベランダの約束





花火





Raid