GIANTタグ完全解説:
90sバンドTシャツ年代判別と真贋チェック
イントロダクション
1990年代から2000年代前半にかけて、
数多くのロックバンドやメタルバンドの
公式マーチャンダイズを手掛けたのが GIANT です。
NIRVANAやMETALLICAといった
ビッグネームのツアーTシャツや販促アイテムの多くは、
このGIANTタグ付きで世に出回りました。
しかし近年ではリプリントや偽物も多く、
タグの見分けがコレクターにとって非常に重要になっています。
この記事では、
GIANTタグの年代ごとの特徴や真贋判別のポイントを徹底的に掘り下げます。
1. GIANTタグの年代ごとの特徴
【初期タグ:1990〜1996年頃】
デザイン
黒地の布タグに、大きく縦長に「giant」とロゴが入る。
赤い「i」が目印。
表記
下部に「100% COTTON」「MADE IN U.S.A」などが確認できる。
素材感
やや厚手でドライタッチ。
水通しを繰り返すと独特のフェード感が出やすい。
ステッチ
多くが袖・裾ともにシングルステッチ
代表的な使用例:
-
Nirvana「In Utero」ツアーT
-
Metallica「Load」期Tシャツ
【中期タグ:1996〜2001年頃】
デザイン
初期に近いが、
下部に「PRINTED IN U.S.A」「ASSEMBLED IN MEXICO」
などの記載が増える。
背景
製造拠点がアメリカから
中南米(メキシコ・エルサルバドル)へシフト
特徴
1998年頃から「giantmerchandising.com」と
ウェブサイトURLが記載されるようになる。
ステッチ
この頃からダブルステッチの個体も増加。
※豆知識
タグに「©1994」などの著作権表記があっても、
そのTシャツが94年製とは限らない。
多くは契約年を示す。
【後期タグ:2002〜2005年頃】
デザイン
サイズ表記が大きくなり、
ロゴの下に小さく「ANVIL」や©表記が入る場合がある
素材
生地がやや薄手になり、
シルエットもワイド寄りに
代表的な使用例
Slipknot、Linkin Parkなど2000年代以降のバンド物。
【プリントタグ期:2006年以降】
特徴
布タグが廃止され、襟内に直接「giant」ロゴをプリント
ボディ
GILDANなど他ブランドのTシャツをベースに使用している例もある
注意点
この時代以降は「ヴィンテージ価値」は低く、コレクター人気も薄い。
【スカルタグ・特殊タグ:2004〜2008年頃】
デザイン
スカルのイラストが入ったユニークなタグ。
時期
短命だったが、流通量はそこそこあるため市場でも見かける。
コラボ系
任天堂・ポケモンなどのライセンスTに使われたこともある。
2. 真贋判別のポイント
(1)タグチェック
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本物は年代ごとに縫い付けの位置やロゴのバランスが微妙に異なる。
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偽物はタグの縫製が雑で、フォントが太すぎたり間隔が違うことが多い。
(2)縫製とステッチ
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90年代当時のオリジナルはシングルステッチが基本。
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2000年代に入るとダブルステッチが増える。
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最近のリプリントはシングルステッチ風にしているが、縫い目が粗いことが多い。
(3)プリントの質感
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ヴィンテージは「ラバープリント」で厚みがあり、ひび割れや経年のフェードが自然。
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偽物はインクジェットプリントに近く、ペタッとした質感で裏から透けて見える場合もある。
(4)価格・市場感覚
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90s GIANTタグ × 人気バンド → 状態良好なら 1.5万〜3万円 が相場。
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マイナーバンドや使用感大 → 5,000〜1万円前後。
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偽物やリプリント品 → 1万円前後で出回っていることが多いが、価値は低い。
3. よくある偽物の特徴
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新品同様なのに「90s GIANTタグ」と謳っている
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プリントの割れ方が不自然に均一
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タグの位置がやや傾いて縫われている
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国内フリマアプリでの「即決価格が相場より安すぎる」出品
正直、自分が見ても「コレどっちだろ・・」
4. まとめ
GIANTタグは、
タグデザインの変化=年代判別の重要な手がかり。
シングルステッチ、ラバープリントの厚み、
経年変化の自然さなどを複合的にチェックすることで、
真贋を見極めやすくなる。
人気バンド × 初期〜中期GIANTタグ付きのTシャツは、
コレクションとしても資産価値が高い。





