ヒストリー・オブ・バイオレンス | 蘭のブログ

ヒストリー・オブ・バイオレンス

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2006年 アメリカ/カナダ
監督:デヴィッド・クローネンバーグ


何気ない田舎町で暑さにうだる二人連れの男たち…なんだろう…と思う間もなく
二人は強盗で、たった今住人二人を射殺し、さらに出てきた幼い少女まで撃ち殺
してしまうという残酷な始まり方は、この映画のこれから始まるテーマをよく
表していると思う。

インディアナ州の田舎町で小さな軽食屋を開いているトム(ヴィゴ・モーテンセン)は
綺麗な弁護士の妻と二人の子供たちと幸せにくらしていた。ある日店に冒頭の二人組の
強盗がやってきて、従業員を人質に金銭を要求する。しかしトムは驚くべき身のこなしで
2人をあっという間に殺してしまう。これがヒーローとしてテレビで放映されたことから、
彼の過去が暴かれることになる。

トムの無駄のない身のこなしは見事で、ボーンシリーズとは違いこちらは残酷な場面が
多いのだが、やはり見とれてしまう。

トムが実は昔何人も人を殺してきたギャングだったということがわかり、妻は苦悩する。
学校でいじめられていた気の弱い息子も、ある日いじめてきた相手を半殺しの目に合わせて
しまい、暴力的な血は連鎖するのではないかと恐ろしくなる。

トムは兄の持つファミリーを抜けだし、違う自分になって隠れて生活していたのだが、
暴漢撃退のニュースをきっかけに居場所を兄に知られてしまい、殺害されそうになる。
逆に兄を射殺し、もう一度やり直したいと家に戻ってくる。
ここで映画は終わるのだが、はたして元の家族に戻れるのかどうか。

子どもたちはそれぞれ父親を受け入れようとする様子がうかがえるが、妻は泣いているだけで
どうしたいのかはっきりわからない。しかし、ハッピーエンドでは終わらなさそうな雰囲気を
残して暗転してしまう。
結論を出さずに終わってしまうものの、サスペンスとしては充分面白く最後まで画面から
目が離せない。