サマータイムマシン・ブルース | 蘭のブログ

サマータイムマシン・ブルース

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2005年  監督:本広克行

夏休みのどこかの大学。炎天下の中「SF研究会」の男子学生たちが野球をしている。
その様子を写真に収めるカメラクラブの女子学生。野球を終えて男子学生たちは洗面器を抱えて
銭湯に出かけて行く。寄り道をして帰りが遅れた甲本(瑛太)に皆が「洗面器持ってるじゃない
ですか。やっぱり盛り上げるなぁ。」と訳の分からないことを言う。
騒いでいる拍子に曽我の持っていたアイスの中身が飛び出しその連鎖反応でクーラーのリモコン
にコーラがかかって壊れてしまう。SF研究会顧問の工学部助手保積(佐々木蔵之介)にリモコン
を直してもらいに行き部室に戻ると、マッシュルームカットの見知らぬ男が立っている。
彼が慌てて立ち去ったあとにはまるでタイムマシンのような不思議な機械が置かれている。
まさか、タイムマシン?

この映画は、京都の劇団「ヨーロッパ企画」の芝居「サマータイムマシン・ブルース2003」を映画化したものだそうです。脚本が秀逸。

のんびりした大学生たち。地方の国立大学(…恐らく)はあのような感じなのでしょうか。
芝生のグランドの後ろに立つ古い部室。大学を囲むようにそびえる山々。古い町並み、お寺、さびれた映画館。こんなのんびりした街並みでこそ非現実的なタイムマシンが活きるのでしょう。
このタイムマシンがまたドラえもんに出てくる機械のようにいかにもという感じのレトロな作りになっていて非現実感を漂わせるのにぴったりです。

まったりとした野球の試合の写真撮影のシーンから始まり、タイムマシンが現れるまでの間に、フィルムがキュルキュル巻き戻るような音が入り、画面が何度か暗転します。最初に見た時には意味がわかりませんでしたが、全部見終わってもう一度はじめから見てみると・・・はじめ見た時には見落としていた場面に気が付きます。

最初に見た時には、冒頭の結構長いまったり野球に少々うんざりしてしまうのですが、実はここにとても大事な場面が隠されているのです。これは映画館で一度見ただけでは絶対に気がつかないので、DVDで見直して見ることをお勧めします。「あ~!」と思うところが何箇所かありとても面白いです。用務員さんとのちぐはぐな会話や部室での意味のわからなかったやり取りにも納得がいきます。

良く見ていると、細かいところにも仕掛けが隠されていて、何度か見直すとそのたびに新しい発見があるかもしれません。そういうところは「運命じゃない人」に似ているかも。

所々矛盾しているように思われる個所もあるのですが、タイムマシンの理屈自体よくわからないので良しとしましょう。逆にこれを舞台ではどのように表現したのか興味があります。