家族のそれから

『家族のそれから』
ずっと母子家庭だった家族の母親が、若い男性(ケンジ)と再婚するが
新婚1ヶ月で亡くなってしまう。残された若い夫と高校生の兄(トオル)妹(メグ)が
一緒に生活してく様子を描いた家族漫画です。
母を通して繋がっていた家族が、突然その接点を失ってしまい
なんともギクシャクした生活を余儀なくされる様子が、良く描かれています。
泣き虫の若い父に閉口しながらも気を使う兄妹。兄妹はお互いを心配し、お互いに
「自分の為に・・・」なんて思わないで欲しいと思っている。
なぜ母が死んでしまったのに一緒に暮らしているのか、と聞かれて、ケンジは
「オレには何もなしか。君らあの家で二人でハツコさん思い出して泣いたりしているのに…」
と言う。
トオルは「同情されていたんじゃなかったのか…」と気付きます。
最後までギクシャクしたままではありますが、三人でなんとか上手くやっていけそうな
雰囲気で終わっています。その後、この家族がどうなっていくのか、
もう少し見届けてみたいと思いました…。
『ゆくところ』
高校生の小泉君は父がアル中で入院後死んでしまう、母が神経症、姉は新婚のため、
一人で暮らしています。
学校も行ったり行かなかったり。
そんな彼が同じクラスの湊君を好きになります。
小泉君の家族へのドロドロした思いと、湊君への叶わない思いとの心理描写が
抽象画で、それこそドロドロと描かれています。
「してもらったこと、いっこもないのかよ」
湊君の言葉が辛いです・・・。
両作品とも心理描写が巧です。
面白い、というより、重い漫画でした。