またまた去年のお話しです。
長いし、面白くないです。
産業医の先生に復職前の面談で言われたこと。
クモ膜下出血の後遺症で休職している方が、
「これからは、今の自分を『新しい自分』だと思って頑張ります」とおっしゃったそうです。
「ジョイフルさんも、今の自分が新しい自分だと思って、ゆっくり進んでいけばいいんですよ」と言われた。
私は到底、今の自分を受け入れられるはずもなく、
「いえ、リハビリを続けて今までのように頑張ります!」とお返事した。
泣きそうになって、ぐっと涙を我慢していた。
(心のどこかでは、今までの自分を取り戻せないことがわかっていたから。)
多少は頭の回転が鈍いだろうけど、
この時の自分が新しい自分だなんて、そんなこと受け入れたくなかった。
先生たちだって、回復する可能性はあるって言ってたし。。。
それでも、状況がわかってないのは、私だけだったのかもしれない。
話しの中では日付や時間を言い間違えることが多く
要所要所で再確認される始末(-_-;)
「すみません」と謝ると
「いいのよー、お仕事じゃないんですから、間違えても気にしないでね。」と (;^_^A
保健師さんたちは私の頭のおかしさと、
今復職したら、「できないこと」が多いことにがっかりして鬱になるとを心配されていた。
面接後から仕事復帰する予定だったのに、拍子抜けになった。
それどころか、1年から3年の休職を打診される始末
期待とは裏腹に、散々な面談になった。
翌日はリハビリに行き、面談でのやりとりを担当医に報告したら、
「今の状況で復職は無謀だと思いますよ」とかるーく言われた ![]()
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脳外科の先生も「復職は早いと思いますよ」と。
復職するから診断書を書いてと言えば書いてくれるけど、
先生たちも、まだ早いと思っていたんだね。
それにしても、「新しい自分」という言葉が重くのしかかってくる。
ちょっと頭の弱い私が、「新しい自分」なの?
これ以上、回復しないの??
翌週のリハビリの時、看護師さんに「新しい自分」についての話をしたら、
「残酷なことを言うようだけど、元の状態には戻れないの。」と言われた。
「え、じゃー 何のためのリハビリですか?」
リハビリって、回復するためにやってるんじゃないの?
ここで私の認識の違いをやんわりと指摘される。
死んでしまった脳細胞は、頑張っても復活しない。
使っていなかった脳細胞を活性化して新たなネットワークを作り、
できなくなったことの代替案を探しながら
少しでも普通の生活ができるように頑張りましょうと。
そうなんだー。
脳に負った障害は、回復しないんだー。
だけど、少しずつ良くなるかもしれないって言われたのに…
今でもわからないことばかりだけど、
漠然とした不安で頭がいっぱいになって、心は重かった![]()
それでも、この時から「新しい自分」を受け入れる心の用意ができてきた。
手術から4か月経過した脳外科の受診日に、
「新しい自分」を受け入れてリハビリを続けることと、
命を助けてくれたお礼を言った。(今更だけどー)
先生は「それはとても良いことです。余り高い目標を持つより、
できる事を少しずつやっていきましょう」とおっしゃった。
元の自分に戻るのは、高い目標なんだー。
またまた泣きそうになりながら、笑顔で病院を後にした。
数日後、本格的に就労リハビリを開始するようにと
産業医の先生から埼玉の病院を紹介された。
病院は家から遠いし、仕事もできないのにリハビリでお金がかかる ( ;∀;)
だけど、産業医には逆らえない。
1日もはやくリハビリを開始しなきゃと紹介先の病院に電話した。
結論から言うと、外来リハビリは受け入れてもらえなかった。
入院できるのは、身体に障害がある人のみ。
外来は、交通のアクセスが悪く現実的ではない。
結局、通い続けているリハビリセンターで、
「ワークサンプル幕張」のプログラムを開始してくれることに。
???何のことかわからないけど、埼玉のリハビリ施設でも
「”ワークサンプル幕張” で進めてくれるなら、それがいいと思います。」とお墨付きをいただいたので、
リハビリ計画書や成果が見えるレポートを提出するという条件で、
産業医の先生も納得してくれた。
また新しい病院に入院しなきゃいけないと思っていたけど、
慣れたリハビリ施設での継続が決まって、安心した。
リハビリでは、通勤に備えて筋力を鍛えるトレーニング中心だったけど、
OTさん(作業療法士)を優先させたスケジュールに変更した。
PCを使ったリハビリで、昔やったワープロ検定の練習をしてる感じ。
入力の間違えがないかどうか
同じ作業を1時間くらい継続できるか
見積書の修正作業などなど。。。
用意された沢山のプログラムを淡々と消化しながらスコアがカウントされていく。
同じ作業では問題ないのに、新しいタスクが追加されると悲惨な結果になる。
「注意力」に問題があるらしい。。。
年が明けた頃には、同年代の平均スコアとさほど変わらないレベルに到達!
「新しい自分」を受け入れて頑張ってますアピールの面談準備をして、
再度、産業医面談にチャレンジ!!
「今の状況なら、今年の秋くらいには復職できそうですね。」
。。。
前回は3年の休職を言い渡されたから、今年の秋に短縮になったのは大きな進歩。
だけど、秋まで仕事しないなんてムリ!
半年間休職しているとね、社会復帰できるのかと不安ばかりが大きくなるんですよ。
課長に頼み込んで、何とか早く復職できるように産業医を説得してくださいとお願いした。
多分、課長は高次脳機能障害のことをまったっく知らないんじゃないかと思うけど、
産業医と保健師に掛け合ってくれた。
すぐに復職したとして、
移動になる新しい部署では「対社内」の業務だから、多少失敗しても問題ないことや、
この機会を逃すと、受け入れ先のポジションを確保できないことなどなどをお伝えして
保健師を説得してくれた。
復職にあたり、産業医からは2つの条件提示があった。
1.当分は、テレワークで仕事をすること
2.リハビリは継続すること
この2つの条件付きで、2月からの復職がOKになった。![]()
長かったー!!
もともとテレワーク希望だったから、提示された条件もありがたい!
リハビリは、週1回に減らしたけど、継続できることもラッキー。
こうして、7か月の休職は終了となり、今の部署へ移動して復職を果たしましたー。
長かったー(と思ったけど、今は休職時代に戻って休みたいよん)
おしまい