前回の続きです。



生後4日目。



朝食をとって軽く身支度を整え、ゆっくりテレビを見ていました。



するとこの日の担当の看護師さんと、この産院では会ったことのない医師が部屋に入ってきました。


併設の小児科医でした。



「おはようございます。赤ちゃんの状態についてご説明します。生まれた時から心雑音があり、様子を見ていたのですが日に日に大きくなっています。



心臓に異常がある可能性があり、呼吸の状態も安定しないため総合病院と連携し専門医が診察にきます。」



やっぱり大丈夫じゃないんだ。



はじめて涙が出ました。



「それって珍しい事ですか?」



「珍しくはないです。軽い心雑音の場合、あえてご両親にお伝えしない事もあるのですが頻度としては決して低くありません。



今回も最初は音が小さく様子を見ていたのですが、これから専門医に診てもらって場合によっては詳しい検査が必要です。」




珍しいことではないと聞いて少しだけ安心していました。



すると30分ほどして総合病院の新生児科医と付き添いの看護師、分娩先の小児科医や看護師数名が病室にやってきて、詳しい検査のためこのまま赤ちゃんを転院させる旨を説明されました。



「ご主人を呼んでもらうことはできますか?会社からどれくらいで来られるでしょうか」



「1時間半くらいかと思います、でもすぐに来られるかどうか…あせる電話してみます。」



展開の早さに気持ちがついていけずとても動揺しました。



続きます。