スロバキアの宿が
あまりにも居心地良くて、
ちょっと予定より一泊多くしてしまった。




受付は、バーになってて、
そこで部屋を告げられる。

『あなたの部屋はパリよ』


そう、お部屋の名前は都市の名前になってて、
あたしたち、今回の旅では行けないパリに泊まっちゃった!



アパート形式になってて、
パリの中にも3つの部屋がある。
あたしたちはそのうちの1つのドミ。




普通二段ベッドって、
シングルだけど、
ここの宿ではダブルベッドの二段ベッドで、
まぁ、基本カップルが泊まるお部屋。
そんなお部屋なんで、
いろんなストーリーを見ることができます。。

滞在2日目、真夜中に到着したカップル。遠距離恋愛中で、ハンガリーから彼女に会いに来た彼。何やらシェアメイトがお泊まりダメよーなんて言ったもんで、仕方なくゲストハウスに泊まることにしたらしい。


『君にプレゼントがあるんだ』


彼の一言に、こりゃやばいと思ったあたし。

遠距離恋愛=久しぶりの再会

なんて、盛り上がってしまうのは確実で、こりゃまたプレゼントと来たら、彼女が感動しちゃって、部屋で何が始まるか分かりゃしない。


プレゼントは大きなカードに書かれたメッセージだった。



感動した彼女は小声で彼に愛を囁く。


『こんなメッセージくれて本当に嬉しいわ。愛してるわ』



愛してると言われたら・・・・・




そりゃ接吻ですよね?



あれは、嵐のような接吻でした。
ベッドの上では激しく二人が絡み合い、響き渡る接吻の音。


なぜかそんな二人を邪魔しちゃいけないと、静かに洗顔後の顔に化粧水を塗ってるあたし。




って、何気使ってるのよあたし?ここはドミだぞ!みんなの部屋だぞ!音立てないようにそーっと化粧ポーチのチャックに手をやり、息を殺してる場合じゃない!


もうね、回りもおかまいなしの完全二人の世界。いや、いいんですよ別に。この部屋で事が起きなきゃいいんです。



『僕も愛してる』




あのぉー、うちらもこのお部屋いますけどー・・・・