今回は癌が発覚したばかりで精神的に大変だった時に迎えた、姪っ子の結婚式旅行についての話です。
この時点↓ではまだ誰にも癌の事は話していませんでしたが、今は家族と親しい友人と会社の上司に話しています。

 

 

 2023.7.22(土)~25(火)

急いで自宅に戻るとすぐに洗面道具やらなんやらを入院用バッグから旅行のキャリーに移し替え、メダカの餌を準備したりバタバタしている時に姉から到着の連絡が入った。
私はひとり暮らしをしているため、しばらく家を留守にする時はメダカやら観葉植物の世話を考えないといけないのだ。

私が癌になったことは家族にも友人にもまだ話していない。
起きている間は自分がこの先いつまで生きられるのか、自分がどうなっていくのか常に不安が頭から離れなかったのにその反面、心のどこかでふと(私は3か月くらいで治るんじゃないかな)と頭に浮かぶ事があった。
本当になんの根拠も全くないというのに。
なので、家族には治ってから「実は私は肺がんのステージⅣだったけど、今は治ったから心配しなくて良いからね!!」と話そうかなと割と真面目に考えたりしていた。
癌で死ぬかもしれない恐れと、治る気がするこの相反する感情は一体なんなのだろう。。。

旅行はとてもとても、心から楽しかった。
姉の家族、義兄のお姉さん、結婚している姪っ子三姉妹(長女)の一家、母と私。
そして今回お式を挙げる姪っ子三姉妹の次女。彼女は東京に住んでいるので、石垣島で久しぶりの再会になる。
三姉妹末っ子は外国で日本語教師として働いているので、これまた久しぶりに現地集合での再会だった。
姉と母には今回の検査入院は旅行のだんどりをする上で話さざるを得なかったけれど、本当の事は話さずに適当な理由をつけて胡麻化しておいた。

旅行中、久しぶりに家族一同で冗談を言いあってワハワハと笑いながらも、楽しく旅行ができるのは最後かもしれないと心の中は常に不安でいっぱいだった。
でもそんな気持ちを打ち消したくて、幾度も「またみんなでここに来ようね。今度は竹富島にも泊まろうね。」と言っていた。
姉の「タイにも行ってみたいから、みんなで一緒に行こうー!」の言葉に「うん、行く行くー! 他にも行きたいところがいっぱいあるから、私がリタイアしたらあちこち行こう!!」と言ってみたり。

そうする事が、癌が治って元気に暮らす未来に繋がると思った事を覚えている。