- 西暦2500年、人類は増殖型戦闘機械群によって滅亡の危機にひんしていた。機械群は、過去へタイムスリップし、人類を完全に抹殺しようとする。人型人工生命体のオーヴィルは、未来を変えて機械群を打ち破るため、文明の進化を加速させようと、西暦248年の日本にやってくる。そこで、邪馬台国の女王・卑弥呼と出会い、人類の存亡を懸けた最後の戦いに臨む。
オーヴィルが一人の女性と出会い、心を通わせていくが、使命のために時の壁を超えて、永遠の別れを迎えるという悲しいエピソードが登場する。小川が、タイムパラドックスを、厳密な科学考証によって細部まで描けば描くほど、時に隔てられた二人の別れのつらさがしみてくる。人工生命体のオーヴィルが、人間の無理解に阻まれながらも、その人類を救うため、ひたむきに努力し続ける姿には感動。
- 時砂の王 (ハヤカワ文庫 JA オ 6-7)/小川 一水
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