「雪の女王」って様々な解釈のもとで絵本になっていますが

私が知っている・・・

いえ、好ましく思っているお話はこうです。




良くない魔法使いの「悪魔」が作り出した魔法の鏡

美しいものは小さくちぢこまりゆがんで見え

優しい心はしかめっ面に変えてしまい

醜いものを大きくはっきりと映す。

悪魔たちが世界中にこの鏡をもちこむと

人間たちは誰もが醜い姿を映す鏡におびえた。




ついに悪魔は神様や天使をこの鏡に映そうと計画し

高く高く空に上って、神様に近づいて行く。

しかし、鏡は突然粉々に砕け散り地上にばらまかれた。

何億万という砂粒ほどのカケラは人々に降り注ぐ。

カケラが目に入った者は、物事の悪いほうだけを見るようになり

カケラが心臓に入った者は、氷のように冷たい心に変わる。



物語の主人公は2人の子供

男の子の名前はカイ、女の子の名前はゲルダ

ふたりはまるできょうだいのように仲良しだった。

バラの花が美しく咲いた日のことカイがつぶやく

「あ、何かチクリと胸にささったよ。目にも何か飛び込んだようだ」

その日から優しかったカイはすっかり変わってしまう。

邪悪で意地悪な男の子がそこにいた。

そう・・あの悪魔の鏡のカケラがささった。



ひどい雪が降る日カイは雪の女王のそりに乗って

ゲルダの前から姿を消してしまう。

ゲルダはいなくなってしまった大好きなカイを探す旅にでる。



雪の女王の宮殿は、激しくふきたまる雪がそのまま壁になり

窓や戸口は身をきるような風で出来ている。

そこには、百以上の広間が順に並んでおり

一番大きな広間は何マイルにもわたっていて

オーロラが規則正しく広間を照らす。



雪の女王は宮殿にいる時はいつもこの広間の真ん中に座っている。

そばには氷の板を組み合わせ形をつくって遊ぶカイの姿。

カイはある言葉を作りたかったのですがどうしてもうまく作れません。

それは「永遠」という言葉。

「永遠」を作れたらカイを自由にしてあげると女王は約束をする。



女王が宮殿を留守にしている間にゲルダがカイの元へたどり着く。

ゲルダはカイを抱きしめ暖かい涙をこぼします。

その涙はカイの胸にささった氷のようなカケラを溶かし

心目覚め泣き出したカイの涙は目に刺さった欠片を流し去った。

そして二人は自分たちのいた場所へ戻っていく。

扉を開けた二人は少し大人になっていた。



・・・と、かいつまんでもこんなにボリュームのあるお話です。




「悪魔の鏡」「雪の女王の宮殿」というキーワード以外で好きなのは

食べ物にまつわる記述。

ゲルダが旅の途中乗った馬車の腰掛が

くだものやくるみの入った「しょうがパン」だったことや・・・

「ラップランドの女」が「フィンランドの女」へ手紙を書くんだけれど

紙の代わりに干鱈に字を書く。

で、フィンランドの女は手紙を読むとその手紙を鍋に入れて

グツグツと煮込んで食べてしまう。

「干鱈のスープ」っていう奇妙な食べ物。

その後、どちらも土地に根ざす食べ物だってことを知りました。



ここからはちょっと物語の解釈に触れますのでご注意を

雪の結晶


雪の結晶


雪の結晶


雪の結晶


雪の結晶



今、原作を読み返すとゲルダという少女が

雪の女王の宮殿に行き着くまでの道のりは

壮大なスペクタクルファンタジー!!

(どっちかというとそれがメインか?)



かけられた魔法から逃れ

山賊にとらわれながらも生きのび

北極の邪悪な雪の怪物をしりぞけて宮殿にたどり着く

優しいだけではない、りりしさやたくましさ勇気には感服する。




ところが・・・肝心のゲルダの冒険はあまり記憶になかったσ(^_^;)

「ゲルダ」が象徴するものに興味が無かったんだろうか・・・・・?

幼い頃にゲルダに感じた違和感が間違いではなかったなぁ~と

大人になってから気づいた。



普通は王子がお姫様を助けに行くんだけど・・・逆転だし・・・

問題の悪魔の鏡は彼女が作ったものではないのだから

「雪の女王」は悪者とは思えない。



突然乱暴になったカイは、反抗期・思春期と考えれば

度を越したものでもないように見えます。

カケラが刺さってからのカイは男友達もたくさんできて楽しそうだよ?

逆に、そこまでしてカイを取り戻しにいくゲルダがなんだか怖い。



悪魔の鏡が必要悪とは感じないのは私だけかな?

私自身、悪魔の鏡のカケラが胸に刺さっていそうです。




でも・・・・いつの時代も

愛は必ず最後に勝つだろう(byスピッツ正夢)

ってことで。