昨日、帰りの地下鉄。何時ものように1本やり過ごして先頭に並んだ。電車が入って来て、乗り込もうとした瞬間、右手の肘をガッて結構な力で掴まれた。
その時とっさに思ったのは、会社の人間かなだった。見るとまったく知らない女性。40才くらいかな、少し知的障害がありそうなそんな感じの人だった。
ビックリしてパニクった私が発した言葉は『えっ?』だった。その私のえっ?に対してその人は『大丈夫』って言ったのだ。
大丈夫?って語尾が上がる疑問形ではなく、大丈夫、大丈夫ってどちらかというと心配ないよって感じで言い続けながら、なすがままにされてた私が電車のバーに掴まるまで支えてくれたのだった。
よくお年寄りが何度もお礼言うのみてきたが、
昨日私は10回位ありがとうって言ったかな。
肘を持って貰って凄い安心感だったのだ。
電車の乗り降りが1日の中で1番緊張する場面なのだ。
私は健常者として50数年生きてきた。
その間、お年寄りの荷物を持ったりしたことはあったが、身体の不自由な人を助けたりしたことがない。
声をかけるのが恥ずかしいとか、返って迷惑なんじゃないかとか思ってた。
全部いいわけだ。ヘタレなだけだ。
困ってる人がいたら手をかす、そんな当たり前だけど出来ない事を、当たり前にする女性に
何とも言えない凄さを感じた。
俺は50年も何やって来たのだろう。
2017年 12月 年末の出来事だ。
(ここ北の国からのジュン君風に)