東京はおとといは初雪でした。
東京はほとんど雪が降らないので、わっくわく♪したのはいいですけど、
外へ出て「うっひゃ~♪雪だ~♪」ってはしゃいだ3分後には、
もうおなかいっぱいです!駅が遠い…orz ってなりましたw
成人式にでていたらしい着物姿の女の子たちもいっぱいみかけました。
おめでとうございます♪
こう…何年に1回は、狙ったように成人の日に雪が降りますねぇ…。
(雪に)埋もれず、たくましく、大人の階段がのぼれますように(-人-)
今日の通勤時もいろいろなところに影響出てました。
転んで怪我しないように、お気をつけてくださいね~。
さて。
三連休の中日に、映画見に行ってきました。
「映画 立川談志」
立川談志さんという落語家さんの、シネマ落語のドキュメンタリー映画。
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映画とは関係ないけど、この方という写真(笑)↑。情熱大陸でてたんだ~。
父から、叔父(父の兄)の気分転換に連れ出してくれないか?
と依頼されて、私も落語好きだったので行ってきました。
(私の)祖母と祖父の介護疲れのようです。
介護問題。これからの課題になりそうです。
さて、「立川談志」といえば、とんでもない”じいさん”というのが私の勝手な印象w
去年お亡くなりになりました。
実は15年ほど前、両親に連れられて中学生のときに高座に行って、本物見てます。
落語に興味はあったものの、どんな演目だったかよく覚えてないw
ただ、おもしろかった。
毒舌吐きまくりだし、世間を風刺してる。
誰もが思っている不満や、どうしようもないことを、
周りが嫌な気分にさせずに言ってのける。そして、聞いてる人はスカっとする。
なんか、この人すごい人だなぁ…
この人の話を聞こう、聞きたいと、集まる人がこんなにいて、
楽しませている。すごいなぁ…って子供心に思いました。
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映画の演目は、「やかん」と「芝浜」。
他にいくつかの落語のマクラ(落語の話の導入部分)が披露されています。
参考:All About「落語」旧ガイド「年末は「芝浜」を聴く」
ウィキペディア「薬缶 (落語)」
「芝浜」
酒好きでうだつのあがらない魚屋の旦那がひょんなことから大金を手にして、
酒を飲み、派手に使おうとする。そしていい気持ちで眠りにつく。
その大金管理を任された女房は、寝ている間に長屋の大家に相談に行き、
「大金は夢で拾ったということにしておけ」ということで、
起きた後に、夢の出来事と思い込ませる。
夫も大金は夢の出来事だったということであきらめ、
今の貧乏暮らしを改めて、心を入れ替えて仕事に精を出す。
その3年後、旦那は酒もやめ、仕事も成功。
そのときに、「実はあのとき…」という妻の告白。
*詳しいストーリーは参考HPをごらんになってください。
落語家によって人物像はかなり違うんだな~と。
ウィキやAll Aboutでは勝気な姉さん女房な感じを受けるけど、
談志師匠の女房は、亭主関白の旦那に強くいえない弱い女性、
って感じで伝わりました。
見えるんですよ。情景が。想像できる。
魚屋の、桶を担いでる感じとか、煙草をふかしている場面とか(扇子大活躍!)、
貧乏長屋の背景での夫婦のやり取りとか、
海から拾った、濡れてぬちゃぬちゃした皮財布とか(手ぬぐいが財布に見える!)。
そして、妻の告白。
本当に申し訳ないことをした!っていう罪悪感。
だけど、このままなら貧乏のまま。破産してしまう危機感。
「本当に…本当にごめんよ…」って、謝るんだけど…師匠、泣いてる。
思わずもらい泣き…・°・(ノД`)・°・
談志師匠曰く、「登場人物が(自分の身体を借りて)勝手に演じてる」
どっからどうみても、”じいさん”なのに、
どっからどうみても、登場人物の”妻”。
ああ、”妻”は本当に申し訳ないことをした、と思っているんだ…
というのがものすごく伝わってきました。
話のオチとしては、
妻は、これだけがんばったんだから、今日くらいお酒を飲もう、とすすめる。
そして旦那は、口をつけようとするが、やめてしまう。
「よそう。また夢になるといけねえ」
この成功が夢になるといけないからって、粋だなぁ~♪
オチのこの言葉がでたときに、「うはぁ~!なるほど!!!」
って、唸ってしまったw
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「人が変わること」っていうのが、すごく分かりやすい話だな~と。
ゴマブッ子さんの「あの女」が浮かんできた私は中毒だw
もし「あの女」だったら、
大金っていっても拾い物!そんなんで遊びほうけてたらだめだろがー!
どうせすぐなくなるんだから働け!!!
…といいつつ、いままであんたに尽くしてきたんだから、
そのうちのちょっとは私に使ってくれるでしょうね?
(3年後)つーか、私が「仕事行け」っておしりはたいだんだから、
成功したのは私のおかげよね??感謝しなさいよ!!
って感じになるのかなw と思ってみたり。
他の落語家さんは、「偉ぶる妻」としてみせることもあるらしい。
他の方のは聞いてないので比べようもない…。
それに比べたら、談志師匠版”妻”は綺麗売り大成功だな。
大金は拾い物だから、ちゃんと届けようとするし、
怠けるって分かっているから、「夢ということに」ってアドバイスもやる。
旦那も、「そうだよな。ちゃんと働かなきゃな」って思わせたのも、
妻が、「これからも支えるから!」って旦那を信じたおかげ。
そして、3年後に旦那が妻に感謝します。
「今まで支えてくれてありがとな。お前がいなきゃ、成功してないよ」って。
3年前、飲んだくれて、怠けて仕事せずにいた人がですよ!?
それを知っているから、妻の告白は、
「人は変わったけど、ウソをついたことがバレたら…怒られる…」
と思いつつ、「実はあのとき…」と、申し訳ない気持ちもある。
そのウソは相手のためを思った優しいウソ。
「あれが計算だったら、恐ろしい女房だね。だから嫌いだ。」
って談志師匠は言っていたけど…旦那の立場だったらおもしろくないんだろうなとw
”自分を変えられてしまった”と受け取られれば憤りだけど、
”自分を変えてくれた”と受け取れば、感謝なんだよな~。
そして、現実でも相手から、「(自分を)変えよう」と感じれば、
抵抗感を感じたり、自分を否定されるような感じがしたりして、
「オマエなんかにコントロールされてなるものかっ!」ってなっちゃう。
コントロールではなくて、寄り添う。
相手が変わりたいと思えば、それを支援する。
落語はひとつの話から学ぶことがたくさんあって、
おもしろい中にも、教訓や、気づきが得られる。
説教されたり、怒られるよりも、はっ!と気づいたときに、心に響くだろうな~。
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「落語とは、人間の業の肯定である」
談志師匠の落語の見解。深い。実に深い。
劇場が限定されていて、期間限定1/18まで?ということなので、
興味のある方はぜひに♪>各映画館の初週の上映時間