映画『わたしの幸せな結婚』の公開まであと1週間となりましたね!
明治・大正時代の日本の雰囲気を纏った和風の作品で、小説は累計発行部数550万部を突破、コミカライズ化もされ2023年7月からアニメ放映も決定した今話題の作品です。
原作小説を書かれている顎木あくみ先生、実はこちらがデビュー作だそうです。デビュー作がいきなりの大ヒットってすごいですよね✨
映画では久堂清霞(くどうきよか)役をSnowManの目黒蓮くん、久堂清霞の幼馴染である堯人(たかいひと)をなにわ男子の大西流星くんが演じています。
ちなみに主題歌はSnowManの『タペストリー』
少し儚げで、でも爽やかな曲。
MVではこの作品の時代を彷彿させるような和装のメンバーが見られます!
・あらすじ
帝都に蔓延る妖を討伐するための異能を持つ者たちがいる日本。代々異能を引き継ぐ家系に生まれたものの、異能の力を持たない斎森美世は、そのせいで家族から、特に異母妹である香耶・継母である香乃子から虐げられ使用人同様かそれ以下の扱いを受けて過ごしていた。そんな中、唯一優しく接してくれるのは幼馴染の辰石幸次だけ。
しかし、彼は香耶との縁談が決まってしまう。
そして美世にも、縁談が持ち上がる。相手は異能一族の中でも名家である久堂家の当主・久堂清霞。異能者の中でも群を抜いて力を持っているが、これまでの婚約者が次々と逃げ出してしまうほど冷酷で無慈悲な男だと噂されていた。それは、斎森家から美世を追い出すために仕組まれた結婚だった。
他に行くあてがない美世と、これまで何度も婚約者が逃げ出してきた清霞であったが、次第に二人は惹かれあっていく。
・感想とか
まさに和風シンデレラストーリーと言っても過言ではないと思います。もうね、美世の扱いがひどくて最初は読んでるのがしんどかったです。血が繋がらない、力がないからってそこまで酷いことようできるな!て思いながら読み進めました。香耶も香乃子も、よくそんなに意地悪な言葉、行動がポンポン出てくるなあって変に感心してしまうくらいです。
嫁いだばかりの美世は、実家での扱いがすっかり染み付いてしまっていてとってもネガティブなんですよね。すぐ謝ってしまうし、私なんかという思考に無限に陥ってしまうし。清霞も清霞で今までの縁談経験から最初は美世への警戒心がすごくてついきつく当たりがち。
そんな二人が惹かれあって行く過程は読んでいてとても微笑ましかったです。ちょっとした心の声や仕草、態度で段々と清霞が美世に惹かれていく描写が丁寧に描かれています。
また、美世は美世でおどおどしたネガティブだったところから、清霞やゆり江さんの優しさに一つ一つ触れるにつれて次第に強くなって行く描写が美世の心情や外見の輝きで丁寧に表現されており、読者としては美世が良い方向へ成長して行く姿を応援せずにはいられませんでした。
メインはもちろん美世と清霞なのですが、久堂家の使用人であるゆり江さんや、清霞の側近である五道など周りのキャラクターも魅力的です。(香耶たちも悪役としてある意味魅力があるかもしれない)
タイトルにある「幸せな結婚」に至るまでの二人を、ぜひ見守っていってほしいと思います。
小説は現在、6巻まで出ています。
