三島由紀夫というと仮面の告白、潮騒、金閣寺といった名作を次々残し、衝撃的な最期を遂げた作家。

そんな三島由紀夫が描くSF要素が盛り込まれた小説がこちらの『美しい星』。


2017年にこちらを時代設定などを変更した形で映画化されており、KAT-TUNの亀梨和也さんが長男・大杉一雄役で出演しています。


上記の映画の公式サイトで原作と映画の違いも説明されています。


また、当時のリリー・フランキーさんと亀梨和也さんへのインタビュー記事が残っています。

・あらすじ
 大杉一家には人には言えない秘密がある。実は、父、母、兄、妹それぞれが別の星の生まれであり、地球人ではないのだ。
 大杉家の大黒柱である父・大杉重一郎は、宇宙から円盤が来るとの交信を受けるのだが。。。
 
・感想というか説明というか
 まず、設定がぶっとんでるなという印象を受けました。なにしろSFなかなか読んだことがなかったので、みんなそれぞれ違う星の生まれ?え?どういうこと?って感じで物語に入り込むのに時間がかかりました。中学生時代に読んでしまったら、厨二病を拗らせていた恐れがあるかもしれない笑。
 また、大杉一家が本当に宇宙人なのかどうかは明確にされておらず、読み手に委ねられています。なんかよくわかんないけど集団催眠なんでしょ?って思いながら読むのもあり、本当に宇宙人だとして読むのももちろんあり。妄想説、本当説にわかれて色々話し合うのも楽しいと思います。
 三島由紀夫自身が政治色の強い方だったからか、この作品も政治小説の意味合いがあるように評価されていたりもしますが、私は純粋なSF小説として楽しみました。というか発行からもう50年以上経ってますからね。。。三島由紀夫が生きていた日本とはだいぶ変わってますからね。。。ただ、核兵器の話題などは今でも考えて行くべきことだなと思います。

映画はこちら