最近、モニタリングサイト1000の発表がありました。
これは全国1000箇所を基点にし、定期的に調査し、5年に一度、分析して報告書にしてまとめているものです。
とりあえず、こちらの報告書から、見ていきますと、
環境省 モニタリングサイト1000
モニタリングサイト1000第4期とりまとめ報告書概要版 より抜粋


草原性の鳥類や鳥類の減少:
ツバメやイチモンジセセリなど、農地・草地など開けた環境の種類の鳥と蝶が減少
湿地や海に見られる身近な鳥類や海鳥の減少:
全国シギ・チドリ類らが半減・・・と大きく減少。
日本で繁殖する海鳥らもかなり大きく減少。
その他を簡単にまとめますと、
気候変動の影響:
・高山帯の植生の変化、ハイマツの増加。
・森林の変化
温かいのを好む種類の増加。寒いのを好む樹木の減少=全国的により暖かいのを好む樹木が増加、寒いのは減少。
鳥、地表徘徊性高虫類も同様の傾向、例、エナガ。ヤマガラ
・里地での南方系のチョウの増加
アマモ場。藻場の衰退・消失
サンゴ礁の白化現象
日本シカの影響拡大
ガビチョウ、ソウシチョウ、セイヨウマルハナバチらの外来種の拡大
など。
また、このうちで、里地というジャンルがあり、さらに、とりまとめ報告書が出ています。
環境省
モニタリングサイト1000里地調査 2005-2022年度とりまとめ報告書
野ウサギ、イタチ、テンなども減少していることが報告されています。
この中でも私の身近で見るバンが-9.4%、セグロセキレイより高い・・・
ヒヨドリも-2.2%。いつも周りにいるのですが、数は減っていたのかもしれません。(´;ω;`)衝撃が走りました。
カラスまでもが・・・絶句。
アゲハやキアゲハ、まで減っているのです。
これは5年前から、悪化が言われていたものが悪化を続け、さらなる悪化が加わった、というような結果のようです。
確かに、私の周りの近所を見ても、荒廃しているのです。
農地整備された田んぼに昔の生き物はいないい、稲田には蜘蛛の巣もかかってない、畔は除草剤で茶色。
畔も林縁、空き地や平地はセイダカアワダチソウだらけ、水路はセメント三面張り、外来種だらけ・・・
気候変動もあるそうです。
この解決法に、この点では、里地などを管理する保全活動が有効で、そういう活動への補助金を出す仕組みもあるものも使って欲しいというようなことでした。
農地、里地というのは、我々のまさしく近所です。
そこが劣化してしまうと、我々も見る生物たちがいなくなってしまいます。
来年からは生物多様性を促進する法律も施行されますし、気運は沸いて来ています。
その他どうしたら良いのか、我々の身近な故郷という里地の回復、その他、周りの自然は?については、長くなりますので、また次回からでも見ていきたいと思います。
まあ、全自然生態系回復計画だ、昆虫を守る昆虫基本計画、生息地の確保、各地の自然再生、今まで書いた分もありますので、何かの足しになれば幸いです。
少々書きますと、ヒートアイランドの反対のクールスポットとか、滲みだし効果のある自然地帯を縦横の目のように入れていく等、在来種で在来種を守る、そういう熱さ対策、温度を下げる対策も、都市ではなく、普通の町や農村もして行かねばならないように思います。
前の記事で書きましたが、各地で40度越えの日、カンカン照りの水田は35度、露出した地面は40度、日陰の部分は30度でした。
そういうのを単に木を植えたら、公園作ったらではなく、適切な場に適切な木を植え、生態系の回復まで含めてやったら良いのでないかと思います。炭素も貯蔵しますし。
あちこち無計画に開発して劣化し、人のいる部分が50度、60度、農地も農薬汚染地帯、どこか良いところも残っていたらいいですが、うちの田舎でも、隙間なく、人間が利用している状態に思います。
この報告書にも出て来る生物多様性国家戦略について、前に書いた記事。
私もまた読み返しました。これだけで分かるんかな?と思うのですが、足掛かりにはなるかも・・・
参考になるか分かりませんが、うちの例です。
木を増やして、イモムシも増えたわけですが、卵にしたら、相当な量を、このあたりに撒き散らしました。
イモムシもたくさんいるので、少々食われたって、心配ありません。
(まあうちの庭はい過ぎかもしれませんが、基本放置で、小さい苗木ぐらいのサイズを二十鉢ぐらい、温暖化用のためにと植えているだけです)
放流だとか、人口繁殖だとか言いますが、こうして、本来、あるべき者がやるべきことをし、卵を外に撒き散らす。そういうことが湧くこと、減ることに不安がない、食われてもどこかにいる、につながるのでないかと思いました(^^)
もちろん、卵を撒き散らしただけでは足りません。生息する木とか、蜜を吸う花などもないと、増えません。
ですので、生きる土台となる環境と、基本的に、卵を千個も二千個も、そのあたりに撒き散らす。自然再生って、こういうことでないかと。
こうして、在来種のたくさんの子供たちを、あちこちたくさん、卵たちを撒き散らしていけば、湧いて出て来ます。
言い方が悪いですが、湧いて出てくるってのは、くさるほどいる、ありあまるほど卵が、子孫がいる。そういうことでないでないかと。
ですので、どの種も湧くほどいるためには、ありあまるほどの卵や子供がそこらへんにわんさといる状態で、卵を撒き散らす。これでないかと。生息する環境も用意して。それを複数個所つくっていく。
そこまで各地、全種、そうしていかねばならないのでないかと思いました。
だから、人口放流だとか導入だとか、栽培漁業などと、何万匹放流したとか、ありますが、そういうことから見ると、まだ足りないように思いました。
各地で少し生き残っているのを守った、とか、わずかの一地点に残ったからそこを残した、とか、でも何か不足に感じます。あちこちもう、数える暇もないほど、子孫が次から次へといる状態にしておく。
それが全種で必要でないかと思われました。
まず、子供が安心して増える環境ですよね。子孫繁栄と言いますが、子孫らが安心して育つ環境が必要です。
そこを妨害したり、邪魔したり、障害となるものを置いたり、子育て出来ない環境にしていたら、途絶えてしまっても当然です。
何か、我らの減少時代にも言えそうな・・・
とりあえず、まずはどこでもトキやコウノトリがいるような環境にしたら良いと思いますね。トキやコウノトリがいる環境が他の生き物の生きられる環境と思いますので。
気候変動でもう駄目だとかと、放置すれば悪化するだけですからね。悪化して生物多様性を失えば、己らがさらなる危機に陥るだけです。
イースター島の番組を見ましたが、木すら生えません。そうなると、川もない。土も流れ出す、土壌侵食もされる、風は強風になる、魚もいない、農作物も土壌が痩せて育たない、その結果、飢餓が来て、飢えて食べものを争って、共食いもし、殺し合い、人口が8割消えたそう。
減らしたものは数はなかなか増えないものです。増えるのも何年もかかります。
外来種との取り組みも長いです。アサガオをやって私も分かりましたが、長い取り組みが必要です。
これからは2030年までに軌道回復に乗せる。2050年へは自然の調和まで行くほど回復していく。2050年、自然再興の達成。
これからは減らないようにしていく時代です。
私もまた、農地や里山の自然の再生、回復などについても、見ていきたいと思います。
お読みいただき、ありがとうございました。
