関東全体にあるエコロジカルネットワーク。
先に出した荒川の生態系ネットワークとは、同じエリアでした。荒川が左半分と言えば、利根川は右半分と言うべきだったか。
荒川の隣の川、利根川での取り組みも、熱かった・・・
コウノトリやトキと暮らす時代を見据えて、県も国も人も力を動いています。
エリア
利根川、江戸川、渡良瀬遊水地周辺。
(埼玉県、栃木県、千葉県、茨木県エリア)
理由:都市化による生態系の喪失。
指標種:コウノトリ、トキ
目指すところ:水と緑豊かなエコロジカル・ネットワークの形勢、農業振興、魅力的な地域づくり
国土交通省関東地方整備局 HP
関東地域におけるコウノトリ、トキを指標とした生態系ネットワーク形成基本構想 より
簡略に抜粋、編集しています。
p19
コウノトリ生息環境整備・推進(定着地づくり)について
・河川
川岸浅場の保全、再生・創出
多用な生物の生態も考慮した湿地の保全、再生・創出
魚道
・農地
生物多様性を育む農業の推進
水田の冬季湛水
生物多様性を配慮した整備
荒廃農地をビオトープ
湧水
等
・流域一帯となった生息環境の整備
・営巣、ねぐらの適木育成、里山林づくり
営巣木となるアカマツ等の育成・保全
里山林の保全管理
なわばりや生息環境適正を考慮した、人口巣塔
等
また、近年までの関東エリアの取り組みをまとめたものがこちら。ここに熱い取り組みが載っています。↓↓↓
関東地域におけるコウノトリ・トキを指標とした
生態系ネットワーク形成基本計画
~コウノトリ・トキの舞う魅力的な地域づくりを目指して~
<中期目標(2030 年)に向けた新5か年計画>
ここで書かれたことはあまりに多くて、ここでは書ききれないほど。
この前に書いた荒川のビオトープのエコネット(エコロジカルネットワークの略)は、こうした関東全地域が渡って広がるネットワークの対象だったのです。
ここの流域には、利根川運河、ジオパーク、ラムサール条約に登録された渡良瀬遊水地などもあります。
ラムサール登録は民間の方の取り組みの成果のようです。民間の取り組みも熱気があります。
こうした取り組みによって、オオタカやサシバの営巣、白鳥の飛来多数など、他の鳥たちも生息しています。
このエリアの千葉市では、コウノトリの放鳥が2015年から始まっており、例の荒川のエリアにもこちらの放鳥された鳥が来たようです。
ですが、まだ定着してないで、行ってしまった模様・・・
で、埼玉県でもいずれ放鳥を予定して、コウノトリの飼育を2023年から、つまり今年から始めたようです。
いずれは放鳥して、荒川の生態系ネットワークでの定着を目指すようです。
栃木県の渡良瀬遊水地エリアでは、この放鳥されたうちのペアが繁殖に成功し、今まで続けてヒナが生まれています。
豊岡で放鳥されてから、東日本初の繁殖だとか・・・
コウノトリ・・・気に入った場所として定着してくれると嬉しいですね。
渡良瀬遊水地は、こういうヨシ原があって、野焼きもされています。

賢明な利用という形で、このヨシを使ったヨシズが作られています。
私も一度、ヨシでヨシズ作りたいんですよね。(でも、川はセメント化しているので、ほぼない・・・)
こちらで見た、誰でも出来る田んぼ調査の手法を張っておきます。
関東エコロジカルネットワーク推進協議会
「多様な生物がすむ地域づくりのための田んぼの動物量調査の手引き」
動画もユーチューブであります。
日本全土、セメント化にした田んぼでしょうけれど、中には「ちょっとコウノトリが来るかもしれんから、用意してみよう」という奇特な方もいるでしょう。(私もそう)
でも、私の地域は水路も田んぼも、セメント固めばっかりなので、ドジョウなんて見たことない・・・。
夏の間、おたまじゃくしは見るけど、それ以外はぜんぜんいない(´;ω;`)
ドジョウとか、フナ、ナマズとか、魚道をつけない限り無理( ノД`)シクシク…(いったいなぜこんな田んぼばっかりにしてくれたのか)
日本全土にまだ残っているこれらの田んぼは、大事に置いておいて欲しい。
農家の人にはしんどい、辛い、嫌がられるものかもしれませんが、一番良いのはそんな田んぼです。
そして、いつかコウノトリやトキが来るのは、そんな田んぼなのです。
ご参考に ↓↓↓
兵庫県コウノトリの郷公園
国土交通省
中学高校生向けの可愛いパンフレット ↓↓↓
豊岡市立コウノトリ文化館 「あなたのまちにコウノトリが飛来したら」より

渡良瀬遊水地の周辺の田んぼ。
関東エリアの熱気あふれる取り組みを見ていて、これは、コウノトリを知らない各地域はまずいな、と思いました。
だって、来たら、もう学会団体は立ち上がったり、国も県も民間も専門家も立ち上がって、力の入れようが凄いのです。
そして、自然再生が国も県も企業も集まって、基金だの提携だの色々、力を入れて取り組まれる。
川も良くなる、田んぼも自然になり、昔の田んぼみたいになって綺麗になる、水路は綺麗になる、水質も綺麗になる。見違えるようになるのです。人気も出ます。
かさ上げした乾いた田、無生物の田んぼ、無の川、セメント張りの川、セメントガチガチ水路、畔、土手も解消、段差がすごい川も水路も堰も段差解消です。
除草剤を撒かれた田んぼも川も水路も、枯れた畔も土手もなくなり、青々とし、自然の営みが生まれる。
蚊しか飛ばなかったものが、コウノトリやトキが飛び、他の水鳥たちも飛ぶ。
ヨシ原でしか生息できない鳥たちも動物たちも住まう。
もう・・・コウノトリが来ない地域は置いていかれる。私はそう思いました。
これは特殊な話でも、誇張でも決してないのです。今後、コウノトリやトキは、普通種を目指していますから。
日本は、そのへんを飛ぶのが普通なようにしていく国家戦略なのです。
今からはコウノトリやトキが舞うのが普通になります。
そのために、コウノトリ放鳥地域から、日本は力を入れて定着繁殖しようと取り組んでいます。
巣を作ったり飛来したところは、これはもう力を入れるわけです。
ですが、コウノトリが来ない地域は、整備もされないし、すなわち無の生態系の状態で置いて行かれるわけです。
田舎だから放置していても来る?とは限りません。
コウノトリが舞わない。セメントガチガチ、連続性が途絶えた堰、川、水路の土地など、誰が来ますか?
来るのは、ジャンボタニシだけです。(私の地区)
今からコウノトリが舞うために、舞う環境も力を入れて作られます。
だから、コウノトリが来るエリアは、良くなる。だんだんと、どんどんと良くなっていきます。
一方、生物多様性?そんなの誰かがやる、自然など無頓着、大事にしないでいい、用意などしないでいい、そういうコウノトリを舞わない地域は、今後、時代に置いて行かれる、地域として廃れるわけです。(私の地区)
コウノトリが来る地域は力を入れて改善され良くなり、人が集まり、ブランド米などブランド化したり、企業の基金が集まったり、人の注目もすごくなり、まさに一線を画します。
一方、田んぼの多様性、川、水路、沼などの連続性をムシした地域は、コウノトリは来ない。したがって、ブランド化もなし、人も集まらない、人の注目もない。もちろん、多様性もない。死んだ田んぼ、川、水路のままです。何もない。
どっちが見向きされるでしょう。
来る一方は、県や日本として広いエリアの中でも大事にされます。皆から、そのエリアは重要化されるのです。
はっきりと言って、単なる田んぼですが、かなり重要エリアと化します。
どっちがいいのかと言うと、断然、コウノトリが来たほうがいいと思いますね。
だから、コウノトリを飼育し、放鳥してまでも定着しようとする試みもされているのだと思います。
コウノトリの価値に気づいたら、争奪戦があるのでないかと思いますね。
ですので、セメント工事しか知らない、昔ながらの考えしかない、土地の一か所ですら損をしたくないとかの人らの地域は損です。(私の地域のこと)その付加価値は大きいものですから。
田んぼや事業で儲けるのに対し、付加価値を身につけることは、どこも誰もやってくれません。が、コウノトリは付加価値を高めてくれます。
今からは生物多様性の田んぼ、水路づくり、川づくりの時代です。(このブログにふさわしくない話ですが金もは入ります。カネの話を回してしろと言うのも、何か違うことですし)
コウノトリ、トキが来る地域が、重要場所になります。
メガソーラーでは森林伐採、土砂災害などで、ゴミとして終わります。前に書きましたが、そのパネルのゴミ、どこにも埋める場所はありません。すごいゴミと化します。
コウノトリのほうが、何倍、数千倍ぐらい良いです。その地域はずっと、自然豊かで、綺麗なまま過ごせるのですから。
私ならコウノトリが来るようにすると思います。
まあ私は自然が良くなるからのほうが大きいですが、他の地域に置いていて行かれるのも嫌なもんですし、せっかくブランド化出来るのにしない手はないですからね。
コウノトリが暮らす自然エリアに住んでいるっていう人は、憧れになると思いますよ。
これが広まれば、コウノトリわしのところにも、私のところにもと、騒ぎになるでしょう。(笑)
自然の田んぼを持つ人は、ドジョウを増やすなどして行くと良いのでないでしょうか。いつかコウノトリが来たら、全地域が変わるかもしれません。
私は家の前のセメント三面張りの川ですが、そんなところでも期待を込めて、掃除をします。来てくれたら、嬉しいし、いつかセメント固めもコウノトリなどの件で、変わることを期待して。
皆さんの地域にもコウノトリが来ることを祈っています。
コウノトリが広がればそれだけ、他の地域の自然も再生もされるでしょうから。
あちこち生態系のネットワークが広まって行きますように。
そして、地域の末端まで、自然回復がされますように。