土曜の観劇は最前列。さすがにセリフはよく聞えるし、彼方くんが兄の言葉にひとつひとつ反感や不信感を感じてる表情の変化がものすごくよく見えたし、時制の疑問も私なりには解決したと思います。
演出の振り幅が少し大きくなっているような気がして、状況やそれぞれのキャラの心情がより理解しやすくなっていたように思います。その分バイオレンスの箇所がさらに迫力が増していて緊張が高まる。お客さんの反応も、今日はエステバンの言動への笑いがとても大きかったです。
客席に山田洋次監督がいらっしゃいました。エステバン田中さんが監督の映画に出てらっしゃるようです。
あ、エステバンが最初に持ってくるスープは、ほんとにホカホカ湯気が立ってました。3幕で煮ているメヌードがほんとに匂いがするし、火にかけてグツグツしているのは(テキストにも「本当にスープを煮る」みたいな指示があって)遠目にも分かったのですが、どこまでもリアリズムなんだ~と納得。
芝居の濃さとか的確さをじっくり堪能しつつも、彼方くんのお肌がめちゃキレイとか眼がステキとか、邪念いっぱいでした。谷田さんの振り幅もものすごく大きくて、今日2回公演だけど大丈夫かしら?と余計な心配。
しゅうさんのお芝居はほんとにすごいけど、やっぱりこのお父さんには同情できない。自分が破壊した家庭なのになんで恨みがましい気持ちでいるわけ?この父親のせいで、息子たちはふたりともまっとうなコミュニケーションのとれない(父親そっくりな)一方的な主張ばかりの大人になっているのに。背後に第二次世界大戦の殺戮の記憶があるようですが、母親目線でこの夫と息子たちを見るととってもツラいー。あの事件以上の虐待から息子たちを守るためなら、暴力夫は締め出しても仕方ないと思います。
20数年会っていなくても、ちょっとした言葉づかいや感覚の持ち方がコワいくらいそっくりな親子。そういう微妙なセリフや行動も緻密に演出してあるのが興味深いです。
時代と立場は全然違うけど、破綻した家庭と理解しあえない父と息子、という設定はエリザベートも同じです。彼方くんにはなじみのあるメンタリティだったのかもしれません。そして感受性も豊かなんだろーなー、と思うのですが、とても初ストプレとは思えない役のなりきりっぷりでした。
日曜の楽も行きたい~という気持ちが募ってしまう素晴らしい出来栄えだったと思います。なんで3つも楽日が重なるんだろー!!