第3回

発達障害の子の「進路・将来」を考える(全6回シリーズ)

発達支援 | 中学・高校の進路

中学・高校の進路、
選択肢は思ってるより
ずっと広い🌙

シリーズ第3回|発達障害のある子に合った中学・高校の選び方と、知っておきたい選択肢

ども!今回も進路シリーズとして第3回「中学・高校の進路」についてお話しします。

小学校のときは支援級でうまくやれていた子が、中学に上がった途端に環境の変化で苦しくなるケースは少なくありません。逆に、高校で自分に合った環境を見つけてぐっと伸びる子もいます。

💭 「中学は支援学級に行けるの?」
💭 「普通の高校に行けるか不安」
💭 「高校に支援があるって聞いたけど、どんなもの?」
💭 「通信制って発達障害の子に向いてるの?」
💭 「高校に行かない選択肢ってあるの?」

今日は、中学・高校の選択肢と、その子に合った環境の選び方を整理してお届けします。まだ先の話でも、知っておくだけで焦りが減ります🌙

🌙 この記事でわかること
中学進学時の変化と注意点・中学の支援の種類・高校の多様な選択肢(通信制・定時制・特支学校高等部など)・選ぶときに大切な視点

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⚡ 中学進学で「何が変わる」のか

小学校から中学校への進学は、発達障害のある子にとって環境の激変になることが多いです。あらかじめ知っておくことで、入学後に慌てずに動けます。

👩‍🏫 担任制 → 教科担任制になる

小学校では一人の担任が一日中一緒にいてくれましたが、中学では教科ごとに先生が変わります。「この先生なら安心」という関係を築きにくくなるため、誰に相談すればいいかわからなくなる子もいます。

📚 授業の難易度・スピードが上がる

教科数が増え、授業内容も急に難しくなります。小学校で「なんとかついていけてた」子が、中学で一気に遅れを感じて不登校に至るケースも多いです。

👥 人間関係が複雑になる

思春期特有の空気の読み合い・グループの形成・SNSでのやり取りなど、人間関係の複雑さが一気に増します。コミュニケーションの特性がある子には特に負担が大きい時期です。

🏃 部活・行事が増える

体育祭・文化祭・修学旅行など、集団行動を求められる場面が増えます。見通しの持ちにくさ・感覚過敏がある子には大きな負担になることがあります。

🏫 支援の仕組みが変わる

小学校の支援級と中学の支援学級は名称は同じでも、内容が大きく異なることがあります。中学では自立活動や進路指導が中心になるため、事前確認が必要です。

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🏫 中学の選択肢と支援の種類

中学の進路は基本的に小学校と同様の枠組みです。加えて、中学独自のサポートの仕組みも知っておきましょう。

🏫 通常学級(+通級・スクールカウンセラー活用)

知的な遅れがなく、集団生活がある程度できる子の選択肢。通級指導教室・スクールカウンセラー・特別支援コーディネーターなどの「人を頼る力」を育てることが鍵になります。

💡 入学前に「特別支援コーディネーター」へ相談し、配慮事項を書面で渡しておくと◎

🏫 特別支援学級(支援学級)

少人数・個別対応の環境が必要な子の選択肢。中学の支援学級では「自立活動」「キャリア教育」「進路指導」が重視されます。高校進学を見据えた内容かどうかを確認しておきましょう。

💡 「支援学級在籍だと内申点がつかない」という地域もあります。高校受験への影響を事前に確認を。

🏫 特別支援学校(中学部)

専門的な支援が必要な子・生活スキルの向上を優先したい子の選択肢。中学部から支援学校を選ぶことで、高等部・就労へのスムーズな移行が見込めます。

💡 「支援学校=重度の子だけ」は古い認識。ASDの子も多く在籍しています。見学で雰囲気を確認しましょう。

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🎓 高校の選択肢は思ってるより広い

高校の選択肢は「全日制の普通高校」だけではありません。発達障害のある子に合った多様な学び方が広がっています。

OPTION 01

🏫 全日制高校(通常の高校)

特性が比較的軽度で学力がある程度伴っている子の選択肢。「発達障害の生徒への合理的配慮」を義務づける法律があるため、入学前に配慮依頼をしておくことが大切です。

💡 試験での配慮(時間延長・別室受験)・授業での配慮を「合理的配慮申請」として書面で提出できます。

OPTION 02

💻 通信制高校

自分のペースで学べる・登校日数が少ない・オンライン授業が中心——この特徴が発達障害のある子に「劇的に合う」ケースが多いです。ここ数年で発達障害サポートに力を入れる通信制高校が急増しています。

💡 「週1登校コース」「完全オンラインコース」など選べる学校も。学校によって質に差があるため、体験入学で確認を。

OPTION 03

🌆 定時制高校

午後〜夜間に授業がある・少人数・4年制など、ゆっくりとしたペースで高校を卒業できる選択肢です。多様なバックグラウンドを持つ生徒が多く、比較的居心地がいいと感じる発達障害の子も多いです。

💡 「午前部」「昼間部」がある定時制高校もあります。朝が苦手な子には昼間部が合うことも。

OPTION 04

🏫 特別支援学校(高等部)

就労訓練・生活スキル・職業教育に特化した環境。高等部を卒業後の就労・施設利用への道が整いやすいのが特徴です。「一般就労」「福祉的就労」どちらへの道も想定した支援が受けられます。

💡 高等部は入学に「支援学校の就学基準」を満たす必要があります。事前に教育委員会へ確認を。

OPTION 05

🛠️ 高等専修学校・職業系の学校

調理・美容・IT・農業など、得意なことや好きなことに直結した専門技術を学べる学校です。「座学より実技が好き」「手を動かす仕事がしたい」という子に合っていることがあります。

💡 発達障害の特性が「強み」になりやすい分野の専門学校を選ぶと、才能が一気に開花することがあります。

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🌙 学校を選ぶときに大切にしたい5つの視点

1
「発達障害への理解・サポート体制」を直接確認する
見学のときに「発達障害のある生徒への配慮はどんなことをしていますか」と直接聞きましょう。答え方・反応で学校の姿勢がよくわかります。
2
「偏差値より環境のフィット感」を優先する
レベルの高い学校に行っても、環境が合わず不登校になってしまっては意味がありません。「毎日通えるか」という基準を最初に置きましょう。
3
「卒業後のこと」まで視野に入れて選ぶ
その高校を卒業した後、大学・専門学校・就労・支援施設どこに進みやすいかを確認しましょう。「卒業実績・進路指導の充実度」は重要な判断材料です。
4
本人の意志を最大限尊重する
中学生・高校生になれば、本人にも「行きたい」「行きたくない」という感覚が明確になってきます。親が選んだ学校に無理に行かせると、続かないケースが多いです。本人と一緒に見学・体験することが大切。
5
「合理的配慮」を申請する権利を知っておく
2016年施行の障害者差別解消法により、学校には合理的配慮を提供する義務があります。「試験の時間延長」「別室受験」「座席の配慮」などを書面で依頼できます。遠慮せず使いましょう。

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📊 高校の選択肢まとめ比較

種類 こんな子に向いてる 注意点
全日制 集団生活OK・学力がある程度ある 合理的配慮の申請が必要
通信制 自分のペース派・登校が難しい・過去に不登校 学校によって質の差が大きい
定時制 ゆっくり学びたい・少人数が好き 4年制になることも
支援学校高等部 生活・就労スキルを重視したい 就学基準の確認が必要
専門系学校 得意分野を活かしたい・手を動かすのが好き 進路が限定されることもある

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得意なことを仕事にする
発達障害のある子に向いている職種・働き方

「この子、将来どんな仕事が向いてるんやろ」という疑問に、発達特性別の強みと仕事の結びつき方から答えます。

🌙 最後に、親御さんへ

中学・高校の進路を考えるとき、「普通の学校に行けるかどうか」という一点に集中してしまうことがあります。でも今日見てきたように、「普通」じゃない選択肢の中にこそ、その子がいきいきできる場所が見つかることが多いのです。

選択肢が広いことを、まずは「よかった」と思ってほしいです。どの道を選んでも、あなたが一緒に考え続けることが、この子の一番の支えになります🌙