人間は前頭葉が発達するにつれ段々と人間本来
の本能とか直感力が鈍って行く。
情感とか感情量が枯渇して行くのだ。
情報量が多くなると、会得した知識が交錯
してくるので、それを整理するのに数値化したり
グラフ化したり、デジタル化して、解析を
して論評したがる。
禅の鈴木大拙は女性と絵描きだけが直観力を
もっていて一番早く禅の心に早く到達
するのは絵描きと女性だと思うのだ。
ピカソは古典に学び、自然に帰れと唱えゲル
ニカを描き、猛然とたった一人で無言の反戦
運動をした。
前頭葉の発達した、軍人達には多分ピカソの
の幼いころから蓄積されたデータベースが直感
力となって爆発した発信力とこのガルニカに
はきっと歯がたたなかったに違いない。なんとか
分かって頂きたいのですが、如何でしょうか?
ご理解頂けるるかどうか分かりませんが、禅
の鈴木大拙が禅が分かるのは女性と画家しか
いないと彼の著書の冒頭に書いており、先日
法事の際お会いした住職が同じようなことを言って
いた。
ちょっと、横道にそれるが、日下公人(くさか
きみんど)の脳の革命と云う本の中の一節を
引用させて頂きますと「学校で教えてくれる
ことを一生懸命身につけると、不思議に対人
関係が悪くなる。
優等生には耳が痛いが、落第生には勇気百倍の
フレーズがあるが、僕はこの言葉にたいへん共感す
るのだ。
世間では「冷たい秀才」とか「エリート」
と云うが、本人は向上・進歩しているつもりなので、
ますます磨きをかけると、そのうちカンが悪く
なって、更には自分の身体まで悪くなる。
勉強ばかりしていると情感の部分が薄くなって
行くのだ。娑婆にいたころこんな人間に良く
出くわしたものだ。
人生のリズムが全部狂ってくるが、これは学校
で教えることは結局「前頭葉を使え」と云うこと
ばかりで、その他の旧皮質や脳幹の働きを無視
しているから、体内で造反が起こると云うのが
脳の革命の根幹を成している。とても面白い。
人間の頭脳は三階建てになっており、脳幹あって
の旧皮質。旧皮質あっての前頭葉なのだが、
深く考察しなければ益々カンの鈍った、秀才
ばかりがウヨウヨ街にあぶれ、本来の人間的
社会からはなれた、冷たい社会が出来上がって
しまうように思うが如何?
僕の親戚には仏教、神道、関係の知人が多く
法事等で顔を合わせると、ある曹洞宗の坊さん
がカソリックは足元から人数が減っていて、
長い将来には、全ての宗教は何れ、アリ地獄
に落ち込む蟻の如く仏教に吸収されてしまう
方向に動いているのだと話してくれた。
さて、山に篭り、朝の散歩をしていると同じ
場所にさしかかるとウグイスが挨拶をして呉れ
そこで、何時も立ち止まって、ワンダーホーゲル
と一緒に朝の木漏れ日を浴び乍、小一時間散歩
をした。
昨年、山を引き払って、今は海抜「0」メートル
の平塚の海の散歩だが、ここは眩しいばかりの湘南
の光で、山の木漏れ日の散歩とは、人味違う。
ビーチバレーの砂浜では、プロと思われる、バレー