いつのまにか60回超えてたんだね

では更新




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なるほど、この怪物は教祖が飼い慣らしているのか。
それなら教祖が現れてから怪物の動きが鈍くなったのも頷ける。


とりあえず逃げないと壁と怪物に潰されるので走り出した──その時だった。
怪物が急に身を捩って苦しみ出した。

逃げながらよく見ると、怪物の胴体から多量の血が吹き出ているではないか!



「何をした小僧!!」


俺も知らんがな。
ふとエラキスを見ると、こちらを見て親指を上に立てた。


またエラキスに助けられたな──まさか怪物の胴体に穴を開けるとは予想外だった。
とにかくこれはチャンスだ。


教祖は訳も分からず怪物を見ている。
この隙をついて俺は教祖の前の鉄格子の前に出た。
そして予め拵えておいた球を格子の前に置き、すぐに格子の前から逃げた。

但し球は物凄い光るようにした。



「何じゃこりゃ」


教祖は珍しそうに格子に近付き、光る球を見た。



かかった!!
怪物は悶えながらも光る球を感知し、身をうねらせて格子に突進し、唾液を飛ばした。
唾液は見事に光る球にぶっかかったのと同時に、鉄格子を通して教祖にもかかった。



「ぎゃああああああああ!!」


教祖は奇声をあげて地面を転がっている。
見ると鉄格子も怪物の唾液がかかった部分が溶けているではないか。


そして怪物は、あろうことか親愛なる教祖を攻撃したことに困惑している。

どうやら上手くいったようだ。
俺は教祖に更に球をぶつけて追い討ちをかける。



「うあああああああああ!!」


だが教祖もかなり頑強のようだ。


よろけながら立ち上がると、手をこちらに向けた。
まずい!!

俺は咄嗟に横に飛んで受身をとった。
するとさっきまで俺の後方にいた教徒の男が、教祖の超能力で持ち上げられ、怪物の方に投げ飛ばされた。
男は叫び声をあげながら、怪物の口の中に吸い込まれていった。


おぞましい……。
とにかく教祖を何とかしないと!
超能力の力は教祖の方が強いようだ。
このままでは全員殺される。


俺は再び教祖の操る範囲外へ走る。
まともに対決しても怪物の方に投げられておしまいだ。



「甘いわ小僧!!」


老婆の怒鳴り声が聞こえたその時だった。
ゴゴゴゴゴ!と目の前の地面が盛り上がり、土の壁を作った。
すぐに回り込もうとするが、最初に盛り上がった場所を伝って、怪物も含めて俺達を土の壁が囲んだ。


完全に袋の鼠となった。
土の壁は完全に教祖の死角に出ることを阻んでいる。



「残念だったな小僧!貴様は超能力者のようだが私は神を操る創世主、勝ち目はない!!」


ふん、顔面の半分と体を自分の操っている神に溶かされてよく言えたもんだ。
所詮は同じ超能力者、ただ能力が少し上というだけだ。


だがこの状況では明らかに負ける。
とにかく打つ手を考えなければ……そのためには時間稼ぎだ。



「神を操るとかいう教祖よ!単なる一介の宗教を司っているだけで良い気になっているようだが、所詮はその超能力で民を脅して狂信させているだけじゃないか!!神よりも偉いなどと良く言えたもんだ」


さぁて、時間稼ぎの挑発と共に打開策を考えねば。



「何を抜かすか!!この状況下でも達者な口だけは誉めてやるが、所詮能力では遥かに私の方が優れている!!貴様は変な球を出現させるのと壁に穴を開ける能力だけではないか!私にはまだ見せていない能力が腐るほどある!!」


ほう、能力が複数あることだけは少なからず驚いたが、教祖は俺に壁に穴を開ける能力があると勘違いしているらしい。
これは使える。



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ここまで。

怪物と教祖にはさまれてやばいお。やばいお。

どないしようどないしよう

バイバイ