前回の記事『TOEIC最強の時間配分』では、
TOEICのリーディングセクションでは
タイムマネジメントが大切だ
という話をさせていただきました。
僕が考えるタイムマネジメント戦略では、
パート5とパート6を
14:03(または14:05)までに終わらせた後、
Part7では先にダブルパッセージを28分
(または26分)で解き(14:31までに)、
残りの30分でシングルパッセージを解く
ということを提唱しています。
実際にこの作戦を使って、
1~2カ月でリーディングスコアを300点から390点、
あるいは350点から425点にまで
伸ばした生徒さんもいらっしゃいますので、
効果は実証済みです。しかも絶大です。
では、なぜダブルパッセージから
解いた方がよいのでしょうか?
理由は以下の3つです。
1.時間のない後半に
ダブルパッセージを焦りながら解くと、
正答率が低くなる
2.先にダブルパッセージが終わっていれば、
より簡単なシングルパッセージは
急いでなんとか終わらせることができる
3.ダブルパッセージの正答率が高くなれば、
リーディングのスコアが一気に上がる
典型的なケースとして、
残り20分でダブルパッセージに突入する
ということが多々起こるかと思いますが、
これは完全に負け試合パターンです。
「パート7は1問1分で解け」なんてよく言われていますが、
これは最近のほとんどのダブルパッセージには
当てはまりません。(一部のシングルパッセージも同じです)
確かに問題が5題あるダブルパッセージを
5分ずつで解けば20分で終わると思われるかもしれません。
しかし、最近のダブルパッセージには、
4問以上正解しようと思ったら、
7~8分くらいかかってしまうものもあります。
ですので、ダブルパッセージの場合は、
やみくもに早く解いて、
時間を短縮することに集中するのではなく、
逆にある程度時間をかけて確実に解くという姿勢が、
正答率を高める上で非常に重要です。
たいていの人は最後の時間のない時に
ダブルパッセージを焦って解くので、
あまりじっくり考えたり、検証作業をする暇もなく、
適当に選んだ答えの正解数は2~3問
ということが多いようです。
ちなみに2問x4題は8問、3問x4題は12問で、
それぞれ4割と6割の正答率ですが、
これではスコアは伸びません。
しかし、多くの人がダブルパッセージが
特別難しいと感じるのは、
単に時間がないからという場合が多いのも事実です。
逆に時間さえあれば、
もう1~2問正解できるかもしれないという意味では、
多くの人にとって伸びシロが一番大きい分野でもあります。
焦って5分で解いたら2~3問正解の人が、
6~7分かけて4~5問正解する、
というのがこの戦略で目指していることです。
実際、以前は最後の10問を
塗り絵していたある生徒さんは、
ダブルパッセージの正答数を
おそらく8/20くらいから16/20くらいまで
上げることに成功しました。
ダブルだけでプラス8問正解はかなり大きいです。
これだけで30~40点くらいの
スコアアップにつながったのではないでしょうか。
ダブルをしっかり6~7分ずつかけて
4問以上の正答率をキープしつつ、
14:31までに解き終えることが出来れば、
残りの30分でシングルを終わらせることは十分に可能です。
シングルでは、最初の簡単な問題は、
設問数が2問でも2分以下、3問でも3分以下、
というようにかなり早く解いていく必要があります。
なぜなら後半の難しい4問の問題や5問の問題が、
とても4分や5分では終わらないからです。
これらの厄介なシングルに5~6分、
6~7分かけられるようにするためには、
前半で時間の余裕を作っておく必要があるというわけです。
パート7を全て終わらせ、
リーディングセクションでスコアアップするために、
次回の試験でぜひこの作戦を試してみてください。
