3.『星間旅行記-フィールドの記憶』より、Sp.12

Sp.12は、間違いなく衛星A02を象徴する種といえるだろう。
この衛星全土には、Sp.12と呼ばれる非常に奇妙な種の小群、または単独の姿によって特徴づけられた、独特の景観が見られるからだ。
この生物は「スパイク」を突き刺すことができるような場所に生える。鉱物、植物、動物の特徴を併せ持っており、数メートルから数十メートルの高さにまで成長する。
若い個体では内骨格が見られるが、まだ研究されていない。
通常、Sp.12は平原に2~3頭の小群が「生育」するが、標高500~2,000メートルの地点にあるいくつかの孤立した平坦な起伏において、単独の個体が観察されている。



※訳注
sp.12は、後にブレー氏よりリケナ・スルフルナ(Lichena sulfuluna)の学名が与えられたようです。

⑤に続く。