自分がガンだ。

このことを誰にどこまで話せばよいのだろう。

ガンと言うだけで、いろいろな感情が湧いてくるから、
周囲に余計な動揺は与えたくありません。
というより、動揺した方の話を、本人の私が聞くはしんどいからです。

私はカウンセラー活動もしているので、
私は意識して、この話は聞く・聞かないを判断できる。

もちろん、カウンセラーとして向き合っているときは、
どんな話でも聞けます。

でも、自分がカウンセラーをしなくてもよいときは、
無意識にクライアンティングしてくる人の話は聞かないようにしています。
それは、私を浪費することだから。


ガンが重いテーマだったとしても、
でも、事実を知っていてほしい人もいる。


私の場合は、自分の娘と母親(父はな亡くなっています)に
まずは話しました。
家族は事実を知っておく必要があります。

娘は不安で泣いたので、それは案外簡単に対処できました。
※泣けるということは、いいことなんです。

自分の子どもだから、カウンセラーなんだと言わなくても、
感情をすべて出してしまって、冷静になってほしかったのです。

母は難しかったです。
私の方が子どもなので、双方が甘えも出てしまいますね。

「私は眠れなかった」
「心配で心配で」

こういわれました。
はがん患者本人の方が、事実に向き合うのが大変だから、
ほかの人の心配は聞く必要はないんです。

母は母で、私とは違う人に話を聞いてもらう必要があります。
ただ、当事者の私がすべてをアレンジする余裕はないので、
あまり母の心配は聞かないようにしました。

離れて暮らしているので、
距離をおいてみるというのはよい方法でした。

日々の暮らしの中で、私が登場しないので
忘れていられる時間もありますから。

私は私で母の心配まで引き受けたら、
もっと身体によくありません。

私は冷たいのかもしれないです。
家族の心配を引き受けて、患者本人が大変という事例もみているで、
自分を優先しようと思いました。

カウンセリング仲間には、正直に話しました。
そして、入院のときの精神的なサポートをしてほしいと
頼むことができました。

カウンセラー同士なので、助け合うという方法もよくわかっています。
真実を話すことにも抵抗がありませんでした。

私の話で、何か思い出すことや感じることがあったら、
私以外のカウンセラーとカウンセリングすることができます。

このネットワークを持っていることは、
あとあと助けになっていきます。


仕事では、ビジネスパートナーには正直に話しました。
いつ仕事ができなくなるかわからない状況なので、
話す必要があると思ったからです。

ガンになったことがある知り合いには、
自分がガンになったと話して、
体験談を聞きに行ったりしていましたよ。

でも、病名を話していない人もたくさんいます。

誰に話すか、慎重に決めていきました。