The world end of somebody -3ページ目

The world end of somebody

誰もが所持している、自分の『世界』。
それが終わる時、当の本人は何を視るだろう。
取り巻く人々は何を想うだろう。
そして僕は今日も。

痛いくらいに、胸が締め付けられた。


僕の心ごと鷲掴みされているような。


キリキリと音をたてながら、強く、強く握られているような。


苦痛ではないけど、苦しいので蹲る。


息が荒くなり、呼吸もままならなくなる。


頭に浮かぶのは、やはり彼女で。


痛みをそのまま口から吐き出させたらいいのに、なんてどこか冷静な僕が居る。


言葉が文字として口から零れ落ちれるのなら。


感情が目に見える実像として、流れ出ることができるのなら。


それは、僕の心を軽くするような想像にしか過ぎないけれど。


だけどそれじゃあ、僕は報われてしまう。


それでは駄目だ。


悲しく微笑んではいけない。


憂いを所持することすら、本来なら許されない。


そうでなくても許されないけど、ドロドロに甘い僕は。


彼女の前ではなんてことないように、彼女の笑顔を願うんだ。


心からの幸福を。


たとえそこに僕が居なくたって。


それこそが大正解な結末だったって。






気づかれてるのかもしれない。


彼女の言動に、少しドキリとしてしまう。


直接言われたわけではない。


それは雰囲気に過ぎなくて。


後ろめたさがあるゆえの、思い込みなのかも。


だけど、妙に彼女は勘が鋭いから。


どんな建前を並べたって、彼女は疑い深くて。


そんな建前だって、僕の本音なんだけど。


本音の中に隠れた、空虚な自分が居る。


君は優しいから。


僕に愛情を向けるくらいに。


傷ついてほしくないっていうのは本当。


幸せになってほしいってのも本当。


じゃあ、何が嘘かなんて、そんなもの在るの事態が嘘。


疑えば、その存在は見え隠れするものとなる。


疑わなければ、そもそも其れは形成されない。


疑うからこそ、出来上がってしまう。


その存在が歪みを創るきっかけならば、僕は何もできない。


信じさせることしかできないのは、僕に力が無いから。








全ては自分の我が儘。


このままでは駄目だと、離れた。


離れて、僕の存在が彼女の中で気薄になればいいと思った。


そうすれば、別れの時も辛くないと。


幾つも伏線を張った。


気づいてほしかった。受け入れてほしかった。


だけど、僕が駄目だった。


結果に言うと、成功じみたことになったのだろう。


以前よりは、僕に捕らわれなくなった。


本来ならガッツポーズを取るべきことだ。


でも、それができなかった。


寧ろ、胸を焦がすような思いでいっぱいになった。


苦しくなった。


自ら蒔いた種に、芽ができただけのことなのに。


伸びた蔓は、僕に絡み付いて締め付けた。


馬鹿だなあ、好きだったくせに。


彼女と出会ったのだって、僕がキッカケなのに。


あーあ、あーあ


それでも彼女は「大好き」だと言う。


それが、更に身体を締め付けられた。


悲しくなってはいけない立場なのに。


辛い、辛いんだ。


だけど、願ったことだろう?


僕は、なんてことないフリして、笑おうか。


彼女に、僕にも。


手を離されたら、崖から落ちる様に何処までも堕ちるのかな。


非情にも、僕は最低な人間だから。


きっと過去の思いでとして、綺麗な箱にしまうのか。


彼女さえも、過去の人間として愛でるのか。


だから、悲しくて、辛くて、満たされる。


彼女もその一人に過ぎなかった、ならば、それまでの時間は。




僕の人間関係というのはいつでも。


求めて、離しての繰り返しで。


酷く求めて、馴れれば離して。


最低な人間について行くヒトなど、どこに居るのだろう。


彼女は知らない。


知っているけど、知らない。


僕がどれだけの最低な人間か。


分かっていない。


分かってほしくない。


……分かってほしい。





遠くない未来を、享受できるように。


そんな心を築けない自分に嫌気をさしながらも。


それでも、後ろめたさを持ちながら、今日も彼女と話すのだ。