「ねえ、お姉ちゃん、今年、近くの教会のクリスマスのミサに行ってみない?」
私も駅でポスターを見て、ちょっと気になっていた。 高校生の妹と二人、ちょっぴりオシャレをして出かけたてみた。 不謹慎じゃないように、ちょっぴり姫系。
想像より小さめだった教会は人がいっぱいで、老若男女、インターナショナルに盛り上がっていて、暑いくらいだった。 子どもたちのキリスト誕生の劇が楽しかったし、パイプオルガンや、リコーダー、ギターを使った歌が面白かった。
「面白かったねー。 教会なんか、かっこいい男の人なんかいないかと思ったけど、けっこう若い人がいたねー。 青年部長、よかったよねー。」
確かに。 妹がはしゃいでいる。 記念にもらった、キャンドルでも気をよくしているみたいだ。
「また、なにかないかなー、バレンタインなんか、なにかやらないのかなー。」
「バレンタインは違うんじゃないの~。」
もうサンタからのプレゼントはもらえない、二人姉妹はトナカイよろしく、夜道をすべり歩いた。 楽しいお誕生会だった。
クリスマスの次の日曜日、男手が少ないので、イルミネーションはずしなどを手伝って欲しいと、ミサの日の最後に僕はお願いした。
そして、彼女の夫が来て、軽くひょいひょいと手伝ってくれた。 次のことを考えてする仕事っぷりが気が利いていた。
「本間くーん、ぶちょー、よかったね、助かるねー。」
若い男がやってくると、おばさんやおばあさんまでうれしそうだ。 もちろん彼女も。 マリアさまも。
おわり
読んでくれて、ありがとう!
みなさまにも、すてきな、クリスマスを!
ぐうみい こと 上野純子