ピカー!
ピカピカー
夏のピカチュウ号では
紺地に黄色のピカチュウカーテンの陰で
濡れ羽色の黒髪が見え隠れ
ヘッドカバーの青いピカチュウに
もたれかかる
夜道で孤独なヒーローを見た
子どもには見せない姿
濡れツヤめき
うつむきながらも
彼は輝いていた
関東でがんばってる
三人の子持ちの
ふたつちがいの
お兄ちゃんを思い出した
ウルトラマンは
今も
都会で闘っていた
ホテルの横
ビルの谷間に
目を疑う
星ひとつ
続きはまたね
アブラゼミの声に
夏のめまい
ふるえる余韻
止まった時間割
夏休み