平成30年3月8日木曜日午前7時25分

最愛の母が83年の生涯を安らかに終えました。
眠るように逝ったそうです。
前日には呼び掛けに「はい」と応えていたそうです。
持ち直したねと少し安心しつつ、心の奥では
痛みも苦しみも無い所に…そう思ってました。

家族葬。
母の願いでした。
父と私と孫娘だけで送って欲しいと元気な時から言ってました。
早朝だったお陰で祭典ではサクサク段取りが決められました。

お金をかけることを嫌がっていた母の葬儀は家族葬でした。
お通夜も無し、戒名も無し、読経も無し。

唯一して頂いたことは湯灌の儀です。
本木雅弘さん主演の「おくりびと」で知ってる方もいらっしゃるかと思います。
父は悩みました。
お金も掛かりますから。
私がするから心配しないでと伝えてましたが
自分が頑張るとお願いすることにしました。

湯灌の儀
男性と女性2人の方が来てくださいました。
簡易の湯船に綺麗な桜模様の布?で母の身体を包んで始まりました。
「御家族の方も一緒に」と送り水をさせていただきました。
足元から胸元へと静かにお湯をかけていきます。
その時胸元から足元へ戻さないこと。
苦しみも痛みも悩みも洗い流して心穏やかに逝けるようにと。
2人の湯灌師の方は言葉も所作もとても美しく優雅とも言えるくらい丁寧に母を綺麗にしてくださいます。
男性が顔剃り、女性が身体を洗ってくれます。
丁寧に優しく。
私は涙が溢れてました。
髪も洗って頂き、コンディショナーまで。
全身に保湿剤をマッサージするように指の1本1本
優しく塗って頂き、
顔は「御家族で」と拭かせて頂きました。
嬉しかった。
まるで生きてるかのようでした。
娘は「おばあちゃん、高級エステしてもらってるみたいやね」と呟きました。
湯灌を終えて死装束に着替えてお化粧を女性の方が施すときに
「どのようなお化粧がお好きでしたか?」と。
母は肌がとても綺麗で薄化粧でも十分だったのでそうお願いしました。
「口紅をされますか?」と言われて私はお顔を拭かせて頂いたので娘が紅を引きました。
「難しい」と言いながらも上手に引けました。
厳粛でとても美しい時間を過ごしました。
湯灌師の方は本当に素晴らしい方達でした。
何度も何度もお礼を言いました。
棺に眠ってる母は声をかけたら目を覚ましそうなくらい綺麗でした。

父が言いました。
してもらって良かったよ。
こんなに綺麗にしてもらってばあちゃんもスッキリしたやろね。と。
誰にも告げず家族だけで最後の夜を過ごせて
本当に幸せでした。

父も疲れて訳の分からないことを言い出したりすることもありました。
それでも良いお葬式が出来て良かったです。

焼き場でも職員の方に良くしていただきました。
びっくりしたのは御骨を骨壷に納めるときに
一つ一つ説明してもらったのですが素人にはどこの骨かも分かりません。
でも職員の方は脚の先から頭の先まで大切な御骨を納めれるよう教えてくださいました。
喉仏の形が1番驚きました。

その日もたくさんの方達が焼き場にこられてました。
煙突から空に登る煙が映画で観た風景と同じでした。 

何一つ悔いのないお葬式が出来て2週間経っても父と良いお葬式だったねと話しています。

入院していた病院の看護師の方が「気丈な方でした」と泣いてくださいました。
病院を出る時は皆さんで送ってくださいました。 
職員の方はすぐに通常業務に戻るでしょうが
ありがたかったです。
親身になってくれるケアマネージャーさんと父の頑張りのお陰です。 

父が言いました。 
「たとえ寝たきりでも生きてると思うと寂しくなかったけど、やっぱり亡くなると寂しいなぁ。」
天国があるのかわからないけど心配させないよう私も頑張らなきゃと。



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