リッピング違法化+私的違法ダウンロード刑罰化法案、衆議院で可決
衆議院の文部科学委員会で15日午前、著作権法の改正案について審議・採決が行われ、“リッピング違法化”などを盛り込んだ政府案が全会一致で可決した。あわせて、自民・公明の両党から“私的違法ダウンロード刑罰化”を追加する修正案が採決直前で提出され、賛成多数で可決された。
さらに法案は同日午後、衆議院本会議に上程され、修正案を含めて賛成多数で可決された。
(文部科学委員会の模様は「衆議院インターネット審議中継」で配信されており、すでに今日の映像もビデオライブラリからオンデマンドで視聴できる)
今回の改正は、近年のデジタル化・ネットワーク化の進展にともなって著作物の利用態様が多様化していることや、著作物の違法利用・違法流通が広がっていることをふまえたもの。政府案では、1)いわゆる“写り込み”等に係る規定、2)国立国会図書館によるデジタル化資料の自動公衆送信に係る規定、3)公文書等の管理に関する法律に基づく利用に係る規定、4)技術的保護手段に係る規定――の整備を行う。一部を除き、2013年1月1日からの施行を目指す。
このうち4)は、DVDなどに用いられる「CSS」などの暗号型技術を、著作権法上の対象となる「技術的保護手段」に追加するもの。その結果、これを回避してDVDなどを複製するプログラム・装置を提供することが規制され、違反者には刑事罰が科せられるほか、技術的保護手段を回避して行う複製は、私的使用目的の複製の範囲外となり、認められなくなる(刑事罰はなし)。いわゆる“リッピング違法化”。
自公の修正案は、2009年の改正(施行は2010年1月1日から)で規定されていたが罰則は設けられていなかった“ダウンロード違法化”に関して、刑事罰を設けるという趣旨。
具体的には、1)私的使用の目的をもって、2)有償著作物等の著作権または著作隣接権を侵害する、自動公衆送信を利用して行うデジタル方式の録音または録画を、3)自らその事実を知りながら行って著作権または著作隣接権を侵害した者は、4)2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金に処し、またはこれを併科すること――としている。
また、私的違法ダウンロード防止に対しての国民の理解を深めるため、国および地方公共団体に対し、私的違法ダウンロードの防止に関する、未成年者に対する教育の充実を義務付けるとしている。
以下は私の勝手な解釈ですので、万全を期したい方は(なんの万全でしょうw)専門家の方のサイトで確認することをオススメします。
専門家でもなんでもないので細かいことはわかりませんが、つまり、技術的保護手段を回避してのDVDのリッピングがいかんということですな。一部の方は早合点して「CDをPCに落としたらあかんの?!」となってしまっているようですが、うんなわけないですね。そんなことしたら、それこそCDの売上が落ちちゃいます。ただ、技術的保護手段を施した(一時期あったコピーコントロールは別として、今はないはずですが)CDをPCに落とすことは、おそらく違法になると文脈からは読めます。
そして、本格的にYouTube等の動画サイトから、例えばReal player等を使用して動画を落とすことは違法であり、罰則の対象となるということですね。ただし、親告罪なので著作権者から「それは私の著作物です。違法にDLされました。取り締まってください」と訴えがなければ、警察のお世話になることはありません。が、警察がいつどんなつもりで、スケープゴート的に狙ってくるかはわかりませんので、つまらないことでつまらない思いをしたくなければ、残念ながら、動画サイトからのDLは控えた方がよろしいのではないかと思います。
あと、施行が2013年1月1日を目指すとなっていますので、猶予はそれまでということかなと私は理解しています。お手元のDVD、お目当ての動画がサイト上に存在する方は、「やるならいまのうち」ということでしょうか。
しかし、めんどくさいですね。DVDをリッピングして、iPhoneやiPadで楽しんでいる方は多いはず。それが取締の取っ掛りになってしまうのですから、安心して公で見れないのも窮屈な感じがします。
なんて書いてみて、これまで世の大半のユーザーは随分と著作権者無視で結構コンテンツを楽しんできたわけですから、「今までありがとう」的な心情で捉えればいいのかなとも思います。
とにもかくにも、リッピングにしろ、DLにしろ、世に存在する無数のユーザーの目には見えない個人的な空間での行為ですから、この法律を適用しての取締・罰則適用に関しては、そう簡単にはいかないはず。それを考えると、やはり、「脅し」程度なのかなと。それを持って、ユーザーの違法行動に抑制をかけたいと。結局は、法律云々ではなくて、ユーザー各個人の著作物取り扱いに対する良心にかかっているのだなと。