米国株、ダウ続伸 連日の最高値 AI投資拡大で関連銘柄に買い
米国・欧州株概況
2026年6月3日 5:08

【NQNニューヨーク=戸部実華】2日の米株式市場でダウ工業株30種平均は5日続伸し、終値は前日比228ドル91セント高の5万1307ドル79セント(速報値)だった。5営業日連続で最高値を更新した。人工知能(AI)投資拡大による収益成長への期待が高く、関連銘柄の一角が買われた。米雇用を巡る懸念の後退も支えとなった。

キャタピラーが大幅高となり、ダウ平均の上昇を支えた。アナリストがデータセンター向けの発電関連設備の好調な販売が続くとみて、目標株価を引き上げた。シスコシステムズへの買いも目立った。IT(情報技術)インフラを管理するエージェント型AIを搭載した新製品を発表し、好感された。

ダウ平均の構成銘柄ではないが、法人向けITサービスのヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)が急伸した。データセンター向け需要を追い風に2026年10月期の収益見通しを上方修正した。AI関連の引き合いは強いとの見方が強まり、関連銘柄への買いが引き続き相場を支えた。

2日午前に発表された4月の米雇用動態調査(JOLTS)で求人件数(非農業部門)は前月比11%増の761万8000件と24年5月以来の高水準となった。市場では「AIが雇用を奪うと懸念されるなか、労働市場は健全性を保っていると受け止められた」(Bライリーのアート・ホーガン氏)との声が聞かれた。

労働市場を巡る懸念が薄らいだことは景気敏感株や内需株への買いにつながった。ダウ平均の構成銘柄ではJPモルガン・チェースとゴールドマン・サックスの金融株も高かった。

半面、中東情勢を巡る不透明感は投資家心理の重荷となった。イスラエルとレバノンの親イラン組織ヒズボラによる攻撃の応酬が続いていると伝わった。ルビオ米国務長官は2日、イランが核開発計画の一部について交渉することに合意したが、戦闘終結に向けた合意につながる保証はないとの考えを示したと米CNBCなどが報じた。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


そのほかの個別銘柄ではIBMやアップル、シェブロン、スリーエム(3M)が買われた。一方、ナイキやセールスフォース、マイクロソフトは下げた。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は9日続伸し、終値は前日比7.093ポイント高の2万7093.901(速報値)だった。連日の最高値更新となった。アルファベットが下げた。1日に総額800億ドルの増資を実施すると発表し、新株発行による株式需給の緩和観測から売りが出た。前日に買われたソフトウエア関連株も売りが出やすかった。

一方、半導体のマーベル・テクノロジーが急伸した。エヌビディアのジェンスン・ファン最高経営責任者(CEO)が「(マーベルが)次の1兆ドル企業になる」と語り、好感された。他の半導体関連株の一角も買われた。

多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は9日続伸し、連日で最高値を更新した。終値は初めて7600台に乗せた。