米国株、ダウ反発し356ドル高 原油高の一服が支え ナスダックとS&P500種は最高値更新
米国・欧州株概況
2026年5月6日 5:47
【NQNニューヨーク=稲場三奈】5日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反発し、終値は前日比356ドル35セント(0.72%)高の4万9298ドル25セントだった。原油高に一服感が出たことが株買いの追い風となった。半導体関連株や景気敏感株など、幅広い銘柄に買いが進んだ。ダウ平均は一時400ドル超上げた。
ヘグセス米国防長官は5日朝の記者会見で、「現時点では(イランとの)停戦は確かに維持されている」と語った。米国が戦闘の再開を望んでいない考えも示し、市場では、「情勢が激化して原油相場が一段高になることへの懸念を抑えた」(インタラクティブ・ブローカーズのホセ・トーレス氏)との声が聞かれた。
同日の米原油先物市場でWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近6月物は1バレル102.27ドルと前日終値を3.9%下回った。アラブ首長国連邦(UAE)がイランからドローン(無人機)攻撃を受けて前日に原油先物が上昇していたあとで、5日は持ち高調整の売りが優勢となった。原油高の一服は株式相場の支えとなった。
ダウ平均の構成銘柄ではないが、インテルが12.9%高となった。アップルが自社製品向け半導体の生産委託を巡ってインテルなどと予備的な協議を行っているとブルームバーグ通信が4日報じた。収益拡大の期待から買いが入った。
5日発表の3月の米雇用動態調査(JOLTS)で非農業部門の求人件数(季節調整済み)は前月比0.8%減の686万6000件と、QUICK・ファクトセットがまとめた市場予想(680万件)を上回った。「全体的に労働市場の底堅さを示す内容だったが、他の雇用指標と比べてタイムラグがあるため、原油高の経済への影響を評価するにはあまり適していない」(エバコアISIのマルコ・カシラギ氏)と受け止められた。
米サプライマネジメント協会(ISM)が同日発表した4月の非製造業(サービス業)景況感指数は53.6と前月から0.4ポイント低下し、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(54.3)も下回った。個別項目では「新規受注」が低下した一方、「雇用」が上昇した。3月のJOLTSとあわせて「労働市場の動向を巡る見方を変えるほどではなかった」(ゴールドマン・サックス)との指摘があり、相場への影響は限られた。
その他のダウ平均の構成銘柄では、キャタピラーやアップル、シスコシステムズが買われた。アムジェンとボーイングも上昇した。半面、ユナイテッドヘルス・グループやビザ、エヌビディアは下げた。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は反発した。終値は前日比258.325ポイント(1.03%)高の2万5326.126(速報値)と、1日に付けた最高値を更新した。ブロードコムやアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が上げた。
半面、データ分析プラットフォームのパランティア・テクノロジーズは6.9%下げた。4日夕発表の2026年1〜3月期決算では売上高などが市場予想を上回った。もっとも、投資指標面でみた割高感が意識され、売りが優勢となった。
多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は反発し、終値は前日比58.47ポイント(0.81%)高の7259.22(速報値)だった。2営業日ぶりに最高値を更新した。