米国株、ダウ続落し557ドル安 イランのUAE攻撃を嫌気 ナスダック反落
米国・欧州株概況
2026年5月5日 5:32
【NQNニューヨーク=田中俊行】4日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続落し、終値は前週末比557ドル37セント(1.12%)安の4万8941ドル90セントだった。アラブ首長国連邦(UAE)がイランから攻撃を受けたと明らかにした。中東情勢の不透明感から主力株に売りが出た。ホルムズ海峡を巡る懸念で原油先物相場が上昇したのも投資家心理を冷やした。
UAE国防省は4日、イランからミサイルやドローン(無人機)による攻撃を受けたとSNSに投稿した。発射を探知した4発のミサイルのうち、3発を迎撃し1発は海に落下したという。ドローン攻撃により、UAEの主要な原油輸出拠点であるフジャイラにある石油関連施設で火災が発生したとも伝わった。
イランメディアは4日、ホルムズ海峡を通航しようとした米軍艦艇をイランがミサイルで攻撃したと報じた。その後、米中央軍はX(旧ツイッター)で報道を否定した。
一方、米中央軍のクーパー司令官は4日、米軍がイランの小型船舶に損害を与え、イランのミサイルやドローンを迎撃したと明らかにした。米国とイランは停戦状態にあるものの、イランによるUAEへの攻撃やホルムズ海峡での対立により停戦合意が揺らぐリスクがあるとの見方が強まった。
トランプ米大統領は3日、ホルムズ海峡で足止めされている船舶と乗組員を安全に脱出させるために護衛を始めるとSNSで表明した。護衛行為が妨害されれば「力ずくで対処する」との考えも示した。
イラン情勢やホルムズ海峡を巡る不透明感から、4日早朝の米原油先物市場ではWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近6月物が一時1バレル107ドル台半ばと、前週末終値に比べ5%あまり高い水準を付けた。エネルギー価格の高止まりにより企業や家計の負担が膨らむとの警戒感も株式の売りを促した。
ダウ平均の構成銘柄では、ホーム・デポやナイキ、プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)など消費関連の売りが目立った。ゴールドマン・サックスやボーイング、アムジェンも売られた。一方、セールスフォースやアマゾン・ドット・コム、メルクは上昇した。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は4営業日ぶりに反落した。終値は前週末比46.642ポイント(0.18%)安の2万5067.801(速報値)だった。中東情勢への警戒感からテック株にも売りが出た。ただ人工知能(AI)関連の成長期待は根強く、朝方には前週末に付けた最高値(2万5114.443)を上回る場面があった。アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)やインテル、アーム・ホールディングスが下げた。
多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は3営業日ぶりに反落した。終値は前週末比29.37ポイント(0.40%)安の7200.75だった。取引時間中に前週末の最高値(7230.12)を上回る場面があったが、売りに押し戻された。