トランプ氏、欧州と関係悪化してもグリーンランド領有目指す構え 領土拡大の実現に本腰
1/18(日) 10:37配信
産経新聞

トランプ米大統領
【ワシントン=坂本一之】トランプ米大統領は17日、自身が主張する米国のデンマーク自治領グリーンランド領有に反発するデンマークやドイツ、フランスなど欧州8カ国からの輸入品に10%の関税を2月1日から課すと発表した。6月1日からは税率を25%に引き上げる。関税圧力で欧州側を揺さぶり、1年前の就任演説で打ち出した領土拡大の実現に本腰を入れ始めた。
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トランプ氏は自身のSNSで、「中国とロシアがグリーンランドを狙っていて、デンマークでは何も対処できない。世界の平和がかかっている!」と持論を展開。米国の領有に反発する欧州諸国がグリーンランドに軍要員を派遣していることなどを厳しく非難した。
トランプ氏が今回、関税措置の対象としたのは軍要員の派遣を表明した欧州8カ国からの全ての輸入品。6月の税率引き上げを含めて「グリーンランドの完全かつ全面的な買収の合意が成立」するまで関税を課すと指摘し、8カ国に米国のグリーンランド領有で賛同に回るよう圧力をかけた。
トランプ氏の強硬な関税措置に対し、欧州側は「脅しは受け入れられない」と一斉に反発した。
トランプ氏は昨年4月に発表した「相互関税」導入を巡る交渉で日本や欧州、韓国から巨額の米国投資などを得ることに成功し、関税圧力を用いた外交交渉に自信を深めている。「関税は国家の安全保障だ」と強調し、国益拡大や米国の安全確保に向けた関税措置の正当性を主張している。
トランプ氏は昨年1月の就任演説で「米国は富を増やし、領土を拡大して成長する国家」と語り、領土拡張に意欲を示していた。
グリーンランド領有を巡っては、反発する欧州に関税を課す可能性を示唆していた段階から、実際に関税措置を表明する段階へ圧力レベルを上げた。たとえ欧州との関係悪化を招いても、グリーンランドを領有して米国の利益拡大を狙う姿勢をあらわにした形だ。