「賢いハンス」という話を御存知だろうか?
心理学では割と有名な話らしい。
1904年のドイツに、天才と称されるハンスという名の1頭の馬がいた。
なんと、この馬は計算ができるというのである。
この馬は出された算数の問題に、自らの蹄を鳴らした回数で答えたという。
しかし、ある科学者の調査の結果、ハンスは計算をしているのではなく、
問題の出題者の表情や仕草を巧みに読み取り解答を導き出しているということがわかった。
なぜなら、ハンスは出題者が解答を知らない場合に答えられなかったのである。
・・・・という話である。
どちらにしろ確かに賢い馬かもしれないが、それは馬レベルの話である。
人間は相手の表情や仕草から感情を読み取ったり、
相手の望んでいる解答を導き出す事などを日常的に行っている。
動物を扱ったテレビ番組で、頻繁に「賢~い」というコメントを耳にするが、それには賛成できない。
人間にとっては計算をしたり、芸をする事など朝飯前だからである。
その「賢い」という表現には、動物を人間より劣ったものとして捉えているという視点が見え隠れする。
そんなに暗に見下さないで、はっきり見下せばいいじゃない。
動物を「賢い」という時、必ず人間と比較してみてほしい。
もし人間には簡単にできることを動物がしていた場合、「動物にしては賢いね」とか言えばいい。
そちらの表現の方が、すっきりしてるじゃない。
確かに、霊長類研究所
のアユムは凄まじい。
彼のアイコニックメモリーは、人間のそれを遥かに凌駕する。
ゴリラの握力は、1トンもある。
人間は簡単に捻り潰されるだろう。
しかしである・・・
レッサーパンダが立っただと??
クララはちゃんと立ってるじゃないか!!
人間はとっくの昔に2足歩行だっちゅうの!
イルカが賢いだと??
中国雑技団 の方が、恐ろしいほどの芸を見せ付けてくれるぞ!!
[今回の参考文献]
- クリティカルシンキング 不思議現象篇/Lewis Vaughn
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