最初に一言。
笑いと叫びはよく似ている


そんな出だしから始まったこの作品。
公開前からずっっと観たくて観たくて
たまらなかった。
先日、やっと観ることが出来た。

予告動画を観たときから
心を鷲掴みにされていたのは
沢尻エリカ扮するりりこが
こんな仕事もうやりたくない…。と言って号泣するシーン。

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りりこの葛藤が伝わってきて
苦しくて、あたしは
恥ずかしげもなく泣いてしまった。


それにしても沢尻エリカは本当に綺麗。
途中からりりこを崇拝する街の女の子達と
気持ちがシンクロしてしまうほど、魅入っていた。
そういえば、結婚式の白無垢姿も
すごくキレイだったなあ。と
壊れていくりりこを見ながら
百合で作られた角隠しを付けた彼女を思い出した。
それはきっと、りりこの部屋に堂々と存在する
紅い唇のせいだと思う。

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どうして神様は私たちに
まず若さと美しさを与え
そして奪うんでしょうね。


化粧は中毒性があるとりりこは言う。
やればやるほど、もっとやりたくなるのよ。
もっとキレイにもっとキレイにってね。
この世界は、りりこ予備軍であふれている。
りりこという人物はフィクションであり
ノンフィクションでもある。と思う。

学生時代は良くできた作り話のようだ。といつも思う。
ただ、何気なく過ごしていた日々が
作り込まれた映画のように思える。
普段は思い出しもしないのに
フッと夏の匂いがするとき
あたしは学生時代を色濃く思い出す。

例えばお昼時
高く登った太陽に照らされたアスファルトの先に
ゆらめく陽炎を見た時。

例えば子供の笑い声
麦わら帽子をかぶった小学生が
プールバックを手に走り抜けた時。

例えば朝方
まだ陽が昇る前のしんとして
みずみずしい空気を感じた時。

例えば夜
全てのものが眠らずに
楽しんでいるような感覚を覚えた時。

それから電車の中でみる学生服の
暴力的なまでの白さ。
あどけない顔。
未来に満ちた両手。

蝉時雨、入道雲、萌えるような草の匂い。

そんなもの達に遭遇する度
あたしは、今はもうない
蛇行する川のほとりで
草花を摘んだ日を思い浮かべるのだ。

レモネードもぶらんこも
音楽堂もなかったけれど
ハルジオンは咲き乱れていて
蛇行する川は存在した。確かに。

学生時代の思い出というものが
永遠に色褪せないと感じるのは
それ自体が寓話のようなものだから
なのかもしれないなあ。なんて思う。



ひとつの寓話を聞かせよう。

ありふれたどこにでもある平凡な物語。
かつてあたしは
それが当たり前だと思っていた。

もう二度と戻れない
愛しい愛しい日々。

そんな
誰も知らないある物語を
今、あなただけに。
自分というものを見つめ直し続けた
ここ数ヶ月間。
答えなんて出るわけもなく
ただ今、絶賛自分迷子中なわけである。

そもそもの始まりというか
きっかけなんざ、忘れてしまったけど
ここ数ヶ月の間
もしや人間不信じゃなかろうか?と
自分で思うほどに
人と接することに不安と恐怖を抱いていた。
ほんの些細なことで苛立ち、毒づいて
自分の殻に閉じこもりがちだった。

若気の至りというものである。


特別、自分が不幸であるとか
今の自分はカワイソウなの。だとかは
思ったつもりはないけれど
無意識に漏れていたかもしれない。

恥ずかしい話である。


不思議なもので
上手くいかない時は、何をしても裏目にでる。
本当に何もかも。だ。
それも面白いくらいに。
上手くいくときは、ニヤニヤするほど
すべてスムーズに事が運んだりするのに。と
舌打ちの一つや二つもしたくなる。

その、上手くいかない方の連続だった
ここ数ヶ月の間
浮き沈みを繰り返しては
自己嫌悪に陥るという非常にめんどくさい
ネガティブスパイラル状態になっていた。
あくまでも表面には出さずに
表面上は、問題なんて何もないフリをしてた。

器の小さい人間である。


ネガティブスパイラル状態の時、人はどうなるか。
今回あたしは、行き場のない気持ちを
過去自分を苦しめた人たちにぶつけた。
心の中で。それはもう、思いっきり毒づいた。
お前らのせいだと。叫んだ。心の中で。

自分勝手な話である。



そんな時、ある人の話を聞いて
ああ。そうか。と妙に納得してしまった。

会わなければ傷つくこともないだろうけど
会わなければ何も始まらない。


これだけの言葉で
あたしは解放されてしまった。
たった一言で。
これを言ったその人は
意図せずその言葉を発し
深く考えてはいなかったかもしれない。
だけども、あたしには絶大な効果があった。

幸せなんて願えない。
そんなものはありえない。
頑なにそう思っていた心が解れた。

オフィスには小さな音で
聴いたことのない
でもどこか懐かしい曲が流れてて
なんだか泣きたくなった。
いつからあたしは
こんな風になってしまったのだろう。

帰り道、空を見あげたら
鳥が2羽飛んでいた。



バイバイ・ブラックバード
今までありがとう。
あたしはまだまだ頑張れる。