子どもたちが小中学校に通っている頃、秋になると、いろいろな行事がありました。
その中の一番大きな行事は、秋の大運動会。
春には小運動会、という、学校の中だけの行事があったけど、
秋の運動会には、家族が挙って応援に行く、とても楽しい行事。
私が子どもの頃は、秋の運動会しかなかったと思う、けど、この秋の運動会は、
同じように家族にとっても楽しみなもので、
母は早朝から、海苔巻きを作ったり、煮物を作ったり、と,支度に忙しく。
子どもたちは前の日から枕元に置いた真新しい体操服と、真新しいハチマキをして。
学校に着くと、校庭には既にたくさんの茣蓙が敷かれて、
親族一同が介しているのでは、と思うほどのおじさんおばさんが押し寄せていて、
何段にも重なった重箱に、おせち料理顔負けのご馳走が詰められ、
中には、日本酒を瓶ごと持参する家族もいたり。
校庭のフェンスの向うには、露天商が店を出したりで、
なんとなく秋祭の様をなしていましたっけ。
高学年の女の子の装いは、所謂堤燈ブルマーと白い裸足。
顕になった太ももがちょっと恥ずかしかったりして。
お母さんが家では裾の長い白い割烹着を着て、箒とハタキで掃除してて、
授業参観には絵羽織を羽織って来てた頃のこと。