伊達政宗公には14人のお子さんがいたとされていますが,そのうちの一人「牟宇姫(むうひめ)」が嫁いだのが伊達家一門第一席石川家。
宮城県角田市にある角田市郷土資料館には牟宇姫が嫁入り道具として持参した伊達家の雛人形とされるおひなさまが残っており,毎年3月に公開されるので見に行ってきました。
牟宇姫の雛人形は撮影禁止なのでパンフレットを。
写真ではわかりにくいのですが,牟宇姫の雛人形はかなり大きいです。
縦45cm,横(着物の裾も含めて)66cm。
着物は雲龍紋といって,龍が雲の間を昇っていく姿が描かれています。
柄のサイズが人形に合わせてあることから,人形サイズで反物から仕立てたことがわかります。豪華ですね。
お内裏様とお雛様がペアルックなのも珍しいとのこと。
▼パンフレットの写真から
お雛様の袴は現在は色あせてしまっていますが,綺麗な紅花染めだったそうです。
後ろにある屏風は椿や白梅,山吹など春を告げる花々と雉や鴛鴦が描かれています。
向かって右にお内裏様,左にお雛様が並べられているのは,当時の並びを再現しているからです。
中国で皇帝が座る向き(南向き)から,日が昇る東を上位・上座とする風習があり,日本でも左大臣の方が位が高いとされていました。
いまでも「右に出るものがない」などの言葉にも名残が残っていますね。
三人官女や五人囃子が出てくるのはこの時代よりもっと後だそうです。
手前に並んでいるのが雛人形用の御膳。
伊達家の家紋のひとつ「雪薄」がいたるところに散りばめられています。
漆を塗った上に金粉を貼り,さらに漆を塗った高価な調度品です。
一の膳,二の膳,本膳の3つあるのですが,写真を見るとわかるように本膳は一つだけ。
もう一つは大坂私立美術館のカザールコレクションの中にあるとのこと。
スイス人のウーゴ・アルフォンス・カザール氏は漆工を中心に4千点以上をコレクションしていたそうなので,そのお眼鏡にかなうということはさすが伊達家の調度品ですね。
資料館内にはその他各年代ごとの雛人形が展示されており,外の蔵には伊達政宗公から牟宇姫へのお手紙なども展示されています。
2018年は牟宇姫の輿入れ400年の記念すべき年ということで,ひなまつりに合わせてスタンプラリーを開催していました。
政宗公の手紙を展示したチェックポイントを回り,スタンプを集めて牟宇姫グッズをいただきました。
5か所それぞれに政宗公の手紙(写し)が解説付きで展示されていました。
休憩スペースを兼ねている場所もあって全部は写真に撮れなかったのが残念。
鷹狩してきたよ~なお手紙
後日、訳とともに掲載されたパンフレットを入手しました。
▼コンプリート!
ラリーポイントのみなさんが優しい方々ばかりで「遠くから来てくれたのね」「あそこはもう見た?」
「ここで休憩していきなさい」「おしるこどうぞ~」とたくさんお世話になりました。
▼缶バッジとマグネットが選べました
ラリーポイントで拝見した珍しい雛人形。
能の鶴亀舞が組み込まれています。
輿入れ400年ということで,角田市でも力を入れていくようなので,また牟宇姫関連のイベントが開催されるのが楽しみです♪
▼甘酸っぱい青梅ペーストがおいしかったむうソフト