刀剣散歩~勝青江~ | 杜の都のすずめのお宿

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中鉢美術館(宮城県大崎市岩出山)の企画展(写真撮影可)から。

【太刀 銘 為次作 号勝青江(鎌倉初期)】
長さ69.8cm 反り15cm

銘の為次は備中で活躍した青江派の青江為次。

梶原景時の変の際に活躍した狐ヶ崎丸も為次の作。

ちなみに,基本的には銘=刀工名が多いのですが,他にも作刀時に切られる年記銘(製作月日),人手に渡ってから持ち主の名前を切った所持者銘,由緒を記した由来銘,奉納する際の奉納名などもあるそうです。

刀の表記って複雑で覚えにくいのですが,ざっくりと「流派(≒ブランド),刀工(≒作者),号(≒逸話などから名付けられた通称)」と考えて,現代のものに例えるとわかりやすいかもしれません。
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【例】
粟田口派の藤四郎吉光が作った刀で,斬る真似をするだけで骨まで砕かれるほどの凄まじい切れ味という逸話が残っているので「骨喰藤四郎」。
同じ刀工の作で5匹の虎を追い払った逸話が残る刀は「五虎退吉光」。

斬れ味の鋭さを示す逸話から「○○切」という号が付いているものも多いですね。