伊達なお散歩~東北歴史博物館~ | 杜の都のすずめのお宿

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お着物,刀剣,武将隊や宮城の魅力などについてのいろいろ。

多賀城にある東北歴史博物館へ行ってきました。


まずは常設展へ。
ここには芭蕉の辻の復元模型があるのです。
(常設展はフラッシュたかなければ写真撮影可能です。)

建物はもちろん,通りを歩く人々も精巧に作られていて声が聞こえてきそうです。

瓦屋根の上にある龍は左右で阿吽の形。



逆立ちした狛犬の飾り瓦。

鬼門に向く飾り瓦は鬼瓦と同じく魔除けの意味があるそうです。


そして特別展「神さま仏さまの復興 被災文化財の修復と継承」へ。
(ここから先は撮影不可)


東日本大震災では,各地の貴重な文化財もまた被災しました。
途方もない件数の文化財レスキューは,県外からの応援を受けて今なお地道に進められており,特別展ではその一部が紹介されていました。


気仙沼の沿岸部にある地福寺は,波路上(はじかみ)という地名と,お寺としては歴史が浅い(といっても200年)ことから過去にも津波の被害にあっていると予想されるそうです。
寺から三方の海まで何もかもなくなった中,2年前に新築していた本堂はかろうじて残り,水没したものの仏像の多くは流出を免れました。
御本尊は住職が抱えて避難したそうです。


修復作業を行った方のコメントが心に残りました。
「人間のものに対する保存の意志は,個人的にいかに強いものであったとしても,このように,運よくほんの偶然の上に重なるささやかなものでしかなく,実際に歴史の中でものが残るのはそんなことの繰り返しであることを改めて実感している。
(中略)
前回修理で木簡を奉納し,亡くなられた方も少なくない。
住職は,この本堂は彼等の残した遺産であり,そのためにもこの地で寺を再生し,今回修理した諸仏を守り続ける決意をしている。」