「緩急つけて踊ってみましょうか」
とDg先生。
その時やってるワルツのルーティンが、なんとなく一緒に踊れるようになったからか、そんなセリフが出てきた。
そしてそれを深く考えることなく、「は~い」と受けた私。
ワルツの音楽かけて、さあ、頑張って先生の緩急に合わせなくっちゃと思っていたら…。
「チョ、ちょっと待って~~~」
「先生、そんな大きく動くって聞いてないよ~~」
「え?緩急つけるって言うたやん」
いや、緩急つけるって、音楽に合わせて、タイミングとるとか、アクセントつけるとか、多少の動きの大小ぐらいにしか思ってなかったわい。
そんな突然、フルスロットルで踊るみたいなんが来るとは思ってなかった。
なので、一回止まってもらって、もう一回。
と仕切り直したはいいけれど、
「ぎゃ~、低い~~~」
「膝がやられる~~~」
と叫びまくる私。
その都度、
「低くない!」
「膝じゃない!」
と反論されながら踊る二人。
後退は押されていくからまだしも、前進になった途端、全然ついていけないよ。
先生の、これが全力か~。
ここまで低く行くかー。
先生は膝でこらえるなというけれど、言うてることはわかるけど、大腿筋やハムストリングの強さがなければ、どうしても膝に来るよ~。
若者じゃないんだから、太もも鍛えろと言われて、すぐに鍛えられるものでもない。
ちょーっとずつ、身体を慣らしていくしかないかなあ。
「あ~、こうやって踊ったの久しぶりだなあ~~」
という先生。
「え?パートナーさんと踊ってたでしょうが!」
というと、ううんと首を振り、
「彼女とはここまで踊ってないよ。彼女にこれやったら股関節痛めるし。ラテンの人だったからさ」
と宣う。
ちょっと!
プロのパートナーさんとやってなかったことを、突然私にやったんかい!
まあ、できると思ったからやったんやろうけども。
できると思われたならうれしいけど、それにしても、もちょっと段階踏みつつやってくださいよ。
体痛めちゃったら、回復するのにこれまた時間がかかるお年頃なんだからさ。