「私な、鏡見ながら踊るの、嫌いやねん」

と先生に言うと、

「え、みんな鏡見たがるもんなんじゃないんですか?」

とびっくりする先生。

 

「鏡見ながら踊ると、自分の感覚より、見た目が気になってしまうから、イヤやねん。もちろん、見た目を気にしないといけない段階の時は鏡見るけど」

 

なぜそんな話になったかと言うと、2人でシャドーポジションで動いてるときに、

「これ、今、鏡あるからいいけど、鏡見ないで踊ったら、先生と全く同じに動けるか、分からん」

と言ったのが発端。

鏡見ながらやから、カウントも曖昧なまま、先生に合わせに行ってるし(結果、少し遅れる羽目になるのだが)、動きもコピーしに行ってて、自分の動きになってない感覚がある。

 

「バレエとかは鏡見てシェイプをチェックするし、たぶん、ジャズやシアターダンスとかは、鏡見る気がする。でも、モダンダンスは、スタイルにも寄るけど、外見の見た目より、自分の感覚重視で踊ることも多かったから。モダンダンサーは鏡見るの嫌いって言う人、結構いたよ」

実際、鏡のない方を正面にして、レッスンするなんてことも、結構あった。

 

「あ、だからさっき、もう一つのシャドーポジションのところ、鏡見れない状態で踊ったから、自分の感覚で踊れて、いつもより上手くできた気がするもん」

この日は、フロアシェアの問題で、途中まで鏡ない方を正面にして踊って見たのだった。

 

そんな話をしたら、ずっと驚きの表情で聞いていた先生。

そうだよね、ラテン人だもんね、鏡、見るよね。

ラテンダンスなんて、見てる人にアピールするのが常だから、どう見えるか、気になるよね。

俺を見ろ!な人達ばっかりだもんね。

 

私は、自分の感覚と音楽と感情を感じながら踊りたいので、鏡があると視覚情報が多すぎて、全てを持って行かれてしまう感じ。

音楽聞いて踊ってたらタイミング合うはずなのに、見た目で合わせなくちゃっていう気分になったりね。

今は気軽に撮れる動画もあるんだから、振り付け覚えたら、通して踊るときのチェックは動画に任せて、鏡無しで踊りたいなあ。

先生にも、目線鏡じゃなくて踊ってほしいしね。