2013518日(土)歌舞伎座。

第二部.1440分開演。

一、伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)

(公式サイトよりあらすじ)◆仙台、伊達藩のお家騒動をもとにした名作
 お家横領を企む仁木弾正らは、幼君鶴千代の命を狙おうとしますが、乳人政岡が我が子千松とともに若君の守護に努めています。そこへ管領の奥方栄御前が来訪し、鶴千代に毒菓子を勧めます。すると走り出て菓子を頬張った毒見役の千松を、弾正の妹八汐がなぶり殺しにしますが、政岡は顔色ひとつ変えません。栄御前は、政岡が味方であると思い込み、お家転覆の連判状を渡しますが、一匹の鼠が奪い去ります。宿直の荒獅子男之助が床下でその鼠を捕えようとすると、鼠に化けた仁木弾正が正体を現し、悠々と姿を消すのでした。
 伊達騒動を題材にした時代物の大作をご覧ください。

千松の声が子供らしく可愛かったのと、ねずみのアクロバットが見どころ。バレエとミュージカル、歌舞伎好きな理由はやはり華やかさかなあと思った。演目によって必ずしも華やかな演目だけではないけれど、「お衣装」「音」「動き=舞い」そして「演者の魅力」が好きな要素か。宝塚はアクロバット要素こそない(せいぜい側転)が階段降りと役者の魅力があるしなーなんて、若干うわの空であった。新歌舞伎座になってから初観劇だけれど、まずふかふかの赤じゅうたん!足が埋もれた。赤(朱?)が多用されていて、華やぐ。国立劇場並みに見やすい。座席数はちょうどいい。ただ上階からは花道の内容ってほとんど見えない。このあたり宝塚では花道が横型だから遠目にも見えるところが優しいなと思った。トイレが快適になったのは良かったなー。前歌舞伎座のトイレ、古さもあるけどほんとテンション下がった思い出。

二、夕霧 伊左衛門 廓文章(くるわぶんしょう)

(公式サイトよりあらすじ)◆廓の情趣溢れる上方和事の代表作
 放蕩の末、勘当された藤屋伊左衛門は、紙衣姿に零落しながらも恋人の夕霧逢いたさに新町の吉田屋へやって来ます。そして吉田屋の主人喜左衛門夫婦の情により、伊左衛門は座敷へ通されます。やがて夕霧が姿を見せると、伊左衛門はすねてつれなく当るので、太鼓持豊作がふたりをとりなします。伊左衛門が機嫌を直すところへ、勘当が許されたとの知らせが届き、晴れて伊左衛門は夕霧を身請けするのでした。
 情緒溢れる上方和事の名作をご堪能ください。

今回お目当てはこちらの「夕霧伊左衛門 廓文章」

歌舞伎を見る楽しみのひとつがお衣装。仁左衛門の笑いのあるお芝居と艶やかな玉三郎。夕霧の美しいお衣装の華やかさ、玉三郎の目線の憂いのある美しさ。ロビーに過去の名優たちのお写真が飾ってあり、そこについ最近お亡くなりになった方のお写真もあり、おなじみの人がこういうところに並ぶというのは、なんだか複雑な気分であった。来月には「ぴんとこな」もドラマ化ということで、歌舞伎熱が自分の中でも再燃した。素敵な若手を見つけたいところ。10年以上前は、新之助や菊之介の成長を追う楽しみがあったけれど、いつしか醒めてしまった。わくわくするような若さや将来性を感じさせる魅力ある役者を見つけたい。まあ別に若くなくてもわしづかみにしてくれるような「トップさん」的な人が欲しいんだけど。

しばらくは演目重視で、観に行くことになりそうだ。


一、伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)

 

 

〈御殿〉        

 

乳人政岡

藤十郎

沖の井

時 蔵

松島

扇 雀

栄御前

秀太郎

八汐

梅 玉

 

 

〈床下〉        

 

仁木弾正

幸四郎

荒獅子男之助

吉右衛門


二、夕霧 伊左衛門 廓文章(くるわぶんしょう)

吉田屋

 

 

藤屋伊左衛門

仁左衛門

吉田屋女房おきさ

秀太郎

阿波の大尽

秀 調

太鼓持豊作

千之助

番頭清七

桂 三

吉田屋喜左衛門

彌十郎

扇屋夕霧

玉三郎