2012年6月16日1530公演。

東京宝塚劇場。宙組。


出演:大空祐飛 野々すみ花



ミュージカル
『華やかなりし日々』

作・演出/原田 諒



大空さん、やっぱりスーツ姿が似合う。

いつまでも若い少年のようであり

だけど大人の落ち着きもあり

クールでスタイリッシュ、素敵な男役さん。

花組2番手時代など振り返ると

なんだか地味で、正直あまり持ち味が

わからなかったけれど

主演男役になって、熟成された力を感じた。

カッコよく大人の色気もあるのだけれど

全然生々しさがなくミステリアスな少年のよう。

10代のジャニーズぽい、というか

ほんと「なかの人」が30代の女性でひいひいはあはあ

言いながら舞台勤めてる感もゼロだし

ホントいい意味で女の生生しさを感じない。

たとえばアランさんは、いつでも女臭さが強いと

いうかおばちゃんまだまだ男役全力でやりまっせ的な

ど根性の汗をひしひしと感じた。

それもそれで感動する。

ゆうさんも、お父ちゃんといういり

お母ちゃん的な温かさで組子を見守る感が伝わってきていた。

そういうのも、それぞれ好きなんだけど

ほんとにゆーひさんは少年みたい。

スーツ姿がものすごくカッコいい。

ぞっとするほどカッコいい。

あとこんなに歌いあげる人なんだと今さら気付く。

クラシコイタリアーノの頃から、スーツ姿がめちゃくちゃ

素敵なことには反応していたが

こんなにも素敵なお方だったなんて、もう遅い・・

退団公演が輝きすぎている・・

ロナウド役を小粋に演じていました。

ジュディすみ花ちゃん、この人はもう

昭和の清純派映画女優とでもいうべき雰囲気の持ち主。

丁寧で清らかな台詞、声、態度。

品があるけれど、近寄りがたいような品ではなく

たとえば貧乏で「おしん」みたいな恰好をしていても

清らかなものが一本通っているような、品がある。

だから、孤児院育ちという設定で結局はロナウドのサポート

を夢のために受けたけれどゲスな感じがしないのは見事。

北翔さんは、いい役者さんだと思う。

専科行っても、いろんなところでお会いできる事を祈る。

なんか寂しいね。

凰稀さん、役どころが前半謎だったけれど

後半名探偵コナンでしたね。

あーそうきたか!までが若干長かった本作。

おかげで新聞配りがみっちゃんとゆーひさんなのかと

思いこんでました・・、途中まで。

もともと落ち着きのあったテルだけど

ぐっと落ち着きが増して、上級生っぽくなってた。

雪組で弟キャラだったのが、遠い昔のよう・・

星組でちえさんを立ててたことも、あったなー。

ジークフェルド悠未ひろさんはいい演技だった。

キング鳳翔も笑いとってたね。

凪七見るともう、マリウスとの共演が見たくなってしまう・・

演出も豪華な作品でしたね

劇場が舞台ってのもあって。

こういうパターンはわりとミュージカルには多いけど

さすが宝塚の人海戦術が効いているというか

ショー好きな私には二度おいしい今回の宙組公演。

今回、十輝さんの輝きがなく、異動した寂しさを感じつつ

次回、緒月&朝夏というパッとする期待の方々がやって

くることも楽しみ。

ゆーひさんの男役、もっと堪能したかった。

ホントかっこよかった。

ぐいぐいわしづかみにあぴってくる来る感じじゃないのに

ゆーひさんの魅力ってきらりと光るおとなしい美少年。

それに洗練を身につけて、今ホント素敵な男役さんだなー。