生前に戦争の愚かさ悲惨さを叫び続けられて。戦争反対を唱えられおられた半藤一利さんが以前に新聞に連載されていた『21世紀への伝言』の中にこんな記事があります。
「ナマ身の人間が解脱など、あり得ることではない。だが、幻覚はある。にわかに光明を見たり爽快な気分になったりする」
「オウムでは・・・・薬物を使って幻覚を見させた。いわば大量に“なま解脱”を製造した。それぞれの自我は、損壊された。
その後、かれらは、一命のもと、社会への犯罪に打って出た」
「“なま解脱”では万人が持つとされる惻隠(そくいん)の情…他者への思いやり…が、こそげおとされる。酷薄になり残忍になる」
長い引用になったが、すべて司馬遼太郎の言葉である。
1995年(平成7年)10月に書かれた。
その年の3月20日、毒ガス兵器『サリン』による無差別大量殺人の地下鉄事件が起きている。
死者12人、重軽傷者5千5百人、
0.5グラムが入っただけで人は死ぬというのに、ビニール11袋に入った600ミリリットルのサリンが撒かれた。
およそ人間のやれることではない。
司馬さんの苦渋の文を読んでいると、司馬さんにも理解を越える事件であったようである。
(ここまでが半藤一利さんの『21世紀への伝言』第789回です)
※結論・・・プーチンは麻原彰晃だ。

麻原彰晃 = プーチン