高校時代に試験前になると必ず「試験前に勉強するなよ」と言う先生がいました。
東大出身の先生だった。

その理由は試験前に一夜漬けみたいに勉強しても本当の勉強の知識は身に付かないということでした。

そして先生はさらに「試験前はかえって勉強を休んで知識を整理する時なんだ」ともおっしゃってました。

「一流のスポーツマンも普段は一生懸命に猛練習して試合前はコンディションを整える時なんだ」とも。

その先生はある運動部の顧問にもなり、弱かったクラブを県内ベスト8ぐらいに強くしてもいました。

僕たちは「先生は頭がいいからそんなこと言うけど普段あんまり勉強してないのに試験前に勉強しなくちゃ赤点になって単位落としちゃうよ」とねじり鉢巻で必死に勉強しましたけど(笑)

それと同じようなことを言う先生が小6の時の担任の先生でした。
先生は、いつも授業中に突然にテストのプリントを配り始めるのが常でした。

生徒たちが「えぇ~いきなりテストなんですか~」と言ってもその方針は変わることがありませんでした。

その先生も「テストするからと勉強しても自分の身にはならない。授業をしっかりと真剣に聞いていればできる」とおっしゃっていました。

そして、スポーツのクラスマッチの試合などで負けた時には必ず「君たち、負けたからって絶対に言い訳するな!」「勝ってもいつまでもいい気になるな!」と生徒たちに言っておられましたね。

確かにそれは本当で『理想』でしょう。
でも、僕のような凡人には実際にはなかなかできないことでした。

引退したイチロー選手も、現役時代はキャンプが始まると周りのみんなが驚くような長時間の猛練習を毎日続けるけど、シーズンが開幕する前には調整的な練習に切り替えるらしいです。

それはある意味「ありのままの実力」を知るということでもあるのでしょう。