聖徳太子について独自の解釈をしていることで昨年話題になった本が中山康直氏の著書「聖徳太子コード(上巻)地球未然紀」でした。
出版記念の講演会も行われていました。

上巻は2023年2月に発売され、それから1年以上が経過しましたが、本書の中で予告されていた「聖徳太子コード(下巻)宇宙未来紀」は未だに発売されていないようです。
出版社のヒカルランドのWebサイトを見ても、告知されていません。

このことには、いくつかの理由が臆測されています。


1.上巻の売れ行きが良くなかった

もしこの理由ならば単純明快ですね。
出版社側の経営的な理由を考えれば当然のことでしょう。


2.上巻の内容があまりにも独善的すぎるという意見が多かった

この本には、聖徳太子は宇宙から派遣されたヒーローで、世界の宗教を統合しようとしていた人物であったと語られています。
しかし、一般的に言われている史実から言えば、聖徳太子は縄文時代の自然信仰を源流とする八百万の神や古神道を守ろうとした物部守屋を倒して、外来の仏教を広めた人物です。
縄文回帰がブームになっている中で、反縄文的な政策を推し進めていた聖徳太子を宇宙からの使者であるとする考え方には、違和感を覚えた人が多かったのではないかと考えられます。


3.著者にスキャンダラスな噂が立ち始めた

中山氏の側近の中から内部告発者が現れて、パワハラ、独裁、虚言壁といった中山氏のネガティブな人格が炙り出されてきています。
また、執筆活動以外にはほとんど事業らしき活動をしていない彼が、ビジネスのスタッフだと言って複数の女性と共同生活をしているという噂が立っています。
彼のカルト教祖的なイメージが強くなってきているため、出版社がためらっている可能性があります。