2/2の夜9時。2/2に受験した第二志望の不合格画面を確認した所から父の戦いが始まったのだ。

という長文ポエム。めちゃくちゃ長いです。3000字になっちゃった。

 

 

 

既に十分に進学意志のある学校にご縁を頂いている状況。既に合格を頂いた第三志望が実は一番のお気に入りだったので全くもってOKな妻。第一志望と第二志望には届かなかった。けど第三志望でいいよね、と自分自身に言い聞かせて納得しようとしている長女。第一志望の不合格を前夜に確認して既に十分に泣いた後なので、第二志望の不合格にはアッサリした反応。

 

これで良いのか。良かったんだよね。いい学校にご縁頂けたよ。熱望していた第一志望は残念だったね。これもいい経験だったと言えるよね。

 

と割り切ろうとして風呂に入ったら、娘はもう泣いてないのに私が涙した。誰よりも割り切れていないのは私だったようだ。長女が憧れのキャメルの制服を着て笑っているイメージが頭から離れない。

悔しい。悔し泣きなんて学生以来、20年ぶりだ。4教科の勉強を夏時点で諦めなければ4回も試験を受けられたから、加点もあって合格したかも。いやでも4教科を続けていたら長女の身体もメンタルも持たなかったし、結果国語と算数もこんなに伸びなかったかもしれないよ。それなら何故4年生からちゃんと4教科を勉強して来なかったんだ。後悔してもしてもし切れないよ。。

 

そんな思いは風呂に入っても流れて消えず、ラストもう1チャンス、2教科に絞った時点で選択肢から消えたハズの総合型試験の過去問を未練たらしく眺めてみる事に…アレこれワンチャンいけるんじゃない?

 

もの凄く可能性の薄ーい、奇跡待ちのようなチャレンジなのは理解していた。これは長女の為じゃない、父の未練を終わらせる為のチャレンジなのかもしれない。けどチャレンジして欲しいと心から思った、のを口に出すのはグッと堪えて、あたかも面白い玩具を見つけたかのように長女に過去問を見せびらかしてみる。

 

へー、こんな問題があるんだねー

面白いじゃーん

これってこういう答えでいいのかなー

そうそう、きっとそういう事だよー

こっちの問題も案外解けそうじゃなーい?

たしかにー、でも歴史の知識が必要ー?

知識なくても解けるんじゃなーい?ほらこれとかー

そうかもー

あ社会の問題は歴史が中心?歴史は6年生前半でちゃんとやったから出来るかもー

いいねいいね!解けそうじゃーん!

…まだ試験申し込めるけど、やってみるー?

うん、やってみようかなー

OKじゃあとりあえず今晩は寝て、明日の朝にでも一回ちゃんと解いてみようかー

OKそうするー、じゃあおやすみー、自室へ

→父ガッツポーズ

 

2/3、普通に起きて普通に朝御飯食べて、さも普通かのように過去問に向き合ってみた。けど前夜に一緒にチラ見した問題でもあったし、時間を測って実践形式でトライする意味もない。一緒にお喋りしながらトライ。「この図はこういうことか!」「そうそうそれそれ!」「知識じゃなくて説明する国語力が問われているみたいだね!国語得意じゃん?」でヨイショヨイショしながら、気分良く1年分を消化。消化の途中で四谷大塚にお電話し、午後に枠を貰って採点して貰う&解説およびもう1年分トライの時間を頂く。横では既にやりきった顔をした妻が、早くもこれまで使っていたテキスト類を処分するためにお片付けを始めている。また300字程度の作文問題があるので、作文している間に父はマクドナルドへひとっ走り。マックを堪能したら四谷大塚へ。

 

四谷大塚では、結局3時間ほどお時間を頂いた。ずっと付いていて貰ったわけではないが、あの3時間は良かったんだな。そこでありがたいアドバイスを頂き、もう1年分を半分消化、残り半分にあたる作文は書かず、模範解答を読み込んで段落作りのイメージを育む時間とした。去年までの過去問では300字程度の作文だったが、今年は200字にと変更があった情報を見逃していない。

 

帰宅してからはゆっくりお風呂と恵方巻ディナー。寝る前は長女の好きなYOASOBIがYoutubeから流れていたり。どこまでも普通に普通に。父がメチャクチャ入れ込んでいるのは内緒なのだ。ちなみにこの時間で翌日の通学時間用にスマホにYOASOBIの曲を大量に仕込んでおいた。受験を待っている間のために、長女オススメの小説をバッグに入れておくのも忘れない。

 

そして迎えた2/4、2日ぶりに5時半起きの日だが、父は4時に目が覚めてしまっていた。眠い。けど眠くない。いつものように朝御飯を食べ、いつものように準備した。長女も前夜のうちに受験の準備は万端、かと思いきや筆箱が入っていなくてオイオイな所まで、いつも通り。

そしていつもと違って父と長女の2人で家を出た。

 

第一志望校に向かう電車内はもちろんYOASOBI。本当はAdoの"私は最強"とかブチかますかとも思っていたけど、やっぱりお気に入りの"夜のまにまに"で締め。当日は生憎の雨天だったが、雪にはならなくて良かったね。

 

電車の乗り換えのホームでは「案外ライバルの子の姿が見えなくない?実は出願者少ないんじゃない?」とかフラグをかましてみたら、3秒後にはライバルだらけな事に気が付く見事なフラグ回収を披露。最寄り駅から学校に向かう道すがらでは、学校のすぐ近くのマンションの看板(館銘板と言うらしい)のフォントが可愛い事を教えてもらった。よく見てるな、この通学路に思い入れでもあったのかな、とか勝手に妄想。なんだか楽しい往路に。

 

1日と2日に同行した妻の情報によると、長女は現地に着いたらこちらも振り返る事など全くなく、スタスタ行ってしまうとの事。だったのだが、今日は全然そんな事ない。ハイタッチして、ニッコリして行った。なんだか良かったなぁ。で保護者待合室で2時間ちょいの待ち時間。このために持ち込んだ小説がこれ、かがみの孤城。次女も読めるようにとキミノベル版を買ったのだが、もう長女激推し。ちょっと読み始めたら続きが気になって勉強どころではない時期があったので、最後まで読んでから勉強に戻るハメになった我が家の問題作。既に上巻は読み終わっていたので、この2時間で下巻を読破したのだが…

待合室で号泣。

 

S女子の待合室でめちゃくちゃ泣いてる変なお父さんいるーって思っていた他の保護者様、受験頑張ったねーで感極まって泣いていたのではない、かがみの孤城で泣いていたのだ。あー1年分の涙を使い切ったぜー。もう夜の結果発表でも泣く事はないな。

で帰り道では試験の事など一切話題に上がらず、かがみの孤城の感想で大盛り上がり。待合室で号泣ネタで爆笑。往路も復路も楽しい道中になりましたとさ。

 

そして迎えた最後の結果発表で、サクラ咲きました。飛び跳ねて喜ぶ長女と、号泣する父母。かがみの孤城で1年分の涙は使い切ったハズだったのに、その100倍くらい涙出たわ。前々日の悔し泣きは2年ぶりだったけど、嬉し泣きは人生で初めての経験。嬉しいとこんなに泣けるものなんだなぁ。

ちなみに何かピンと来たものがあって、合格の瞬間はバッチリ動画に収めてあるのだ。何度見ても泣けるヤバい動画が誕生してしまった。会う人会う人に見せびらかそ。

 

という事でサバサバした女子達と比べて未練たらしい父の、タラタラ未練に付き合ってくれてありがとう!そして夢を叶えてくれてありがとう!最高に楽しい中高6年間にしてね!