前回の続き。

7で当たれば大逆転の可能性を秘めた宝島は大ヒット機種となったが、冷静に考えるとキツイ部分があった。

7で当たれば確かに大きい勝ちに繋がる可能性があるのだが、それは初当たりの1/15。

1日打って7で一回も当たらないということも十分に起こりうることで、それだと単に1/235のノーマル機を打っているのと変わらないわけである。



もうひとつのネックは時間だ。

宝島の確変は、ミニデジタルの確率が上がるだけでメインデジタルの確率はそのまま。

なので、確変中にハマることもあり、それが大当たり5回分となるとそれなりの時間(最低でも1時間)を要する。

よって閉店近くには宝島を打つべきではない。


パチンコ自体、閉店近くや時間のない時に打つのは勝つことを放棄した打ち方と言えるが、宝島の場合は尚更である。

時間のない時の勝負が許されるのは、等価交換で確変や連チャンを含めた大当たりの消化に時間がかからない機種に限られる。

貸し玉と換金に額の差がある場合、その差額分を埋めるには、出来るだけ持ち球で長時間打つこと。

短時間勝負の場合はどうしても持ち球遊戯が短くなり、お金を使いながら打つ時間が長くなる。これは非常に勝つ上では非効率なことなのだ。


しかし・・・閉店間際に宝島を打つ人の多いこと多いこと・・・

閉店まで30分を切った状態で打っている客は、仮に7で当たっても消化しきらずに終わるのが目に見えている。

そのことを本人は分かってるんかいな??と、本当に疑問だった。

まぁ、こういう客がいるおかげで店は儲かり、釘を開けやすくはなるわけで、いらんお世話やアドバイスはしないに尽きる。


少し話が逸れたが、私の少ない経験では、宝島は確変中ハマることは少なく、比較的早く次の当たりが来ていた印象である。

メインデジタルの回転時間も短くなるので、実際よりも物理的に早く当たることは当然のことなのだが、錯覚ではなく本当に早く当たっていた気がする。

感覚的には1/150~1/200位で当たっていたような気がする。

6回ワンセットが終了した後の保留玉で当たったこともある。


解析からは否定されていたようだが、出目の偏りもあったと思う。

ゼロ図柄での当たりは、他の図柄より多かった印象。

統計はないのだが、ゼロ図柄は1.5倍位他の図柄よりも当たりやすかった気がする。

ちなみに前述の保留玉連チャンした時の図柄はゼロであった。


外見上の特徴としては、表示は1990年代初頭当時の京楽独特の液晶であったが、カラーが緑を基調としたものになっており、これは宝島独特だったような気がする。

この独特の液晶表示の他の主な台は・・・



↑トランプエース



↑ニュートランプカード2



↑サファリ3



↑ウルトラ麻雀



↑ザ・忍者


まだあるな・・・スカーレットエンジェルはこの中に含めていいものか・・・大体はこんな物で、一見して京楽!と分かる台ばかりだったと思う。

業界初のスーパーリーチを作ったのは京楽。

これらの機種の中にはスーパーリーチがないものもあったが、多くはいわゆる「ロングリーチ」があった。

宝島もそう。ノーマルの途中から音楽が変わり、当たりか前後1コマずれでしか停止しないロングリーチに発展しないと大当たりしなかった。

当時の京楽の機種は、ほぼこのような感じで、ロングリーチのある機種はロングリーチにならないと当たらないという共通の特徴があった。


また、フルーツパラダイス2もそうだったのだが、7図柄だけはリーチ音が違った。

これは周りにも7でリーチになったことが分かり、少々恥ずかしかったがドキドキ感も増し、演出としてはよかったと思う。


また、私個人の宝島の思い出としては、『デジタルの停まり方』が印象深い。

宝島はまず左中右3つのデジタルが、ハッキリ視認される状態で揃ってまず停止し、そこから中右デジタルがさらに1コマ進み、そして最後に右デジタルがもう1コマ進み・・・3つの出目が確定する。

中が停止した段階でテンパイしていればリーチアクションに入った後確定する。

文章にするとなにやらややこしいが、打ったことがある人なら分かるだろう。


印象深いのは、最初に3つのデジタルが並んで降りてくる時だ。

この時に出目が3つ揃っていることがあった。

しかし、そのまま揃って停止することはなく、無常にも上述したように中右が1コマ進み、そこからさらに右が1コマ進んで停止するのだ。

デジタルの停まり方には例外パターンというものはなく、常に同じだったのだ。

当時は予告等もなかったので、あるのはノーマルリーチとロングリーチの2種類のみ!だったのだ。

ウルトラ麻雀等、ロングリーチに戻りアクションがある機種もあったが、宝島ではそういったアクションもなかった。



デジタルが停止する際、↑の目が降りてくることがあった。

「そのまま揃って停止しろ~!!」と願うのだが・・・

中右が1コマ進み、そして右が1コマ進み・・・最終的には「789」という出目で停止する。


ダービー物語から端を発した連チャン規制は、遂に宝島にも及びこれも「社会的不適合機」というレッテルが張られ、強制撤去されることとなった。

1/15で6連チャンというのは・・・かわいい気がするのだが。


当時の状況では、『 現金機では 』宝島タイプの機種は誕生できなくなってしまったのだが、

これが面白いことに『 CR機なら 』許されたのだ。

じゃあ、社会的不適合機って何なの??って感じである。

写真はCR機で復活した宝島タイプの機種、CRラスベガス