平和が麻雀物語を発表してから、麻雀物語はすさまじい勢いで勢力を拡大して行った。
それを横目に見ながら、「打倒麻雀物語」として登場したのが、三共のフィーバーマキシムシリーズである。
当時、三共と平和はパチンコシェアでは1、2を争っている状態だったのだ。

シリーズで7機種もあり、発表会は豪華ホテルで行われるなど、メーカーの気合は並々ならぬものだったろう。
連チャン率による違いで3種類、賞球の違いで2種類あり、計6種類と、唯一連チャンは自力のみの1機種で合計7機種だった。
(マキシムEX、EXⅡ、EXⅢ、GP、GPⅡ、GPⅢ、DX)

表示は三共お得意のドラム式だったが、ドラム絵柄がきらきらと光る仕掛けがあった。
ハッキリ言ってしまえば、真新しい機能はこれだけで、他はフィーバースパークシリーズなどと比べてもさして変化はなく、連チャン率や連チャンのさせ方もほぼ同じであった。

登場当初こそ驚き、新鮮だった表示形式なのだが、打ってみると、そこに新しい楽しさをなかなか見出せなかった。
ハズレ図柄もキラキラと光るので当たり図柄が目立たず、揃った時の感動が薄い。
また、有効ラインは横一直線のみの3ラインで、斜め揃いはハズレになるのも悪い印象を与えた。

メーカーの気合とは裏腹に、設置される機種は最も連チャン率の高いEXⅢ(賞球7&15で連チャン率20%)とGPⅢ(賞球6&13で連チャン率20%)ばかりで、私はこれ以外のマキシムを見た事がない。
麻雀物語とは比べようもない程短命に終わってしまった機種である。


馬並の青春の軌跡