大劇のバイトを辞めて2年程経過してから、「パチンコユニバース」という店で働いた。
この店は、熊本市北部にある郊外型の小規模な店で、規模はもちろんのこと、客付きも大劇とは正反対の店だった。
大劇はとにかく客が多く、土日はほぼ満席の店だったが、ユニバースは一人も客のいないシマもあるなど、閑古鳥が鳴いている店だった。
設置機種は、3機種しか覚えていない・・・
①シーザー(豊丸)旧要件デジパチ
この店に来て驚いたのはシーザーが設置されていたことだ。
この時期においては、旧要件の機種はほぼ絶滅状態であったのに加え、爆裂連チャンで有名だったシーザーが生き残っていたことに驚いた。
シーザーは賞球7&13、アタッカー開放10回の旧要件機だが、おまけチャッカーがないのが特徴。
そのため、出玉は1300個と少なかったが、強力な保留玉連チャンと初当たり確率がそれを補っていた。
初当たり確率は1/200。旧要件では、これ以上確率の高い台を世に出すことは不可能であった・・・限界の高確率である。
②エキサイト(藤商事)新要件アレンジボール
大ヒット機種である。当時の藤商事のアレパチ軍団については、別の機会に詳しく書く予定なため今回はここまで。
③マジカルベンハー(大東音響)パチスロ3号機
強力な連チャン性があった上に、BIGの子役ゲーム中、変則押し+難易度の高い目押しで7を揃え、再びBIGをスタートさせるという信じ難い攻略法があったことで有名な機種。
この店で打っている客はほとんど見たことがなく、稼働率は限りなくゼロに近かった。
ユニバースでのバイトは、とにかく暇との戦いであった。それほどに客がおらず、ボケ~っと突っ立ったまま「誰か当たれ~」といつも思っていた。
おまけにアルバイトには鍵を持たせない方針の店で、店内での仕事は掃除とドル箱運び・・・そして大劇にはなかったマイクアナウンスをすることだった。
初めは照れくさかったが、慣れると「フィーバースタート~!!」と叫ぶのは結構気持ち良かったものだ。
このマイクアナウンスで、自分は熊本の人間でないことはすぐに客にばれてしまった。
もう一つの仕事は他店の偵察。
ユニバースのすぐ近くに二軒別のパチ屋があり、客付きを調べるのも仕事だった。
他の二店は、ユニバースとは打って変わって盛況の店で、こんな差があり過ぎる客付き調べたとこで、何か意味あんのか??といつも疑問に思いながらやっていた。
ユニバースでは、ほとんどまとまった休憩時間というのはなかったので、この偵察に行く時がたばこタイム!であった。
くわえタバコでちんたらとチャリをこぎながら行っていたのが懐かしい。
この店では、これといったトラブルもなく、いつも暇な時間との戦いだったことが一番の思い出だ。
大劇よりも仕事としての面白みに欠け、割りと短期間で辞めてしまったのだが・・・。
この店、もしも現存していたらもう一度見てみたいものだ。